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  • 24時間、美しい女:“パっと見美人”の思わぬ盲点。誰もが見惚れる美脚を持つ32歳CAの秘密

    “パッと見美人”の思わぬ盲点


    「美瑠ちゃん、今日はあんまり食欲ない?具合でも悪いの?」

    聡の問いに、美瑠はハッと顔を上げた。

    「そ、そんなことないけど、少しダイエットしようと思ってて...」

    今日は二人揃ってフライトの合間の休日で、青山のカフェでブランチをしている。

    こうして二人きりで食事をするのは何度めだろうか。

    聡はいつも爽やかで優しく、ニコニコと感じの良い好青年だ。26歳の美瑠より5つ上の31歳で、年上らしくお兄さんに甘えるような感覚もある。

    だが何度デートを重ねても、一向に恋人に昇格することができない。「付き合おう」の一言がどうしても引き出せないのだ。ひょっとすると、それこそ“妹”ポジションに落ち着いてしまったのかもしれない。

    「え?美瑠ちゃん痩せたいの?そんな細いのに、必要ないよ」

    目を丸くする聡の答えに、美瑠は「そうでしょ?」と思わず同意したくなる。身長は164センチ、体重は48キロ。おそらくこれ以上痩せる必要がないのは自分でよく分かっている。

    しかし、先日聡が真梨香のスリムで優雅な後ろ姿を眺めていた光景が忘れられず、美瑠はもっと身体を締めようと決めたのだ。

    「そういえば美瑠ちゃん、今日は買い物したいって言ってたよね。付き合うよ」

    美瑠が密かにそんなことを考えていると、聡はサッと伝票を手にして立ち上がる。そのスマートな姿を見て、改めて彼の恋人になりたいと実感した。


    —聡さんは、私のことどう思ってるんだろう...。

    モヤモヤと煮え切らない気持ちを抱えながら街をブラブラと歩いていると、美瑠は表参道ヒルズのブティックで目を奪われた。

    そこには、次のボーナスで購入しようと決めているハイブランドのハイヒールがあったのだ。

    甲浅のフォルムと細いピンヒール。これを履いて歩くのはどんなに気持ち良いだろう。それにこのレベルの靴ならば、真梨香さんのような優雅なオーラも醸し出せるかもしれない。

    「ねぇ聡くん、この靴って...」

    しかし美瑠が聡の好みを伺おうとしたところ、思わぬセリフに心を砕かれた。

    「こういうハイヒールって見た目は綺麗だけど、似合う人は限られるよね。この前もさ、すごくスタイルの良い女の人がこんな靴を履いてて綺麗だと思ったんだけど、たぶん足に合ってなかったのかな。歩き方が汚くて、何だかギャップに驚いちゃったよ」

    美瑠はショックで言葉が出ない。

    もともとプロポーションには自信があるが、昔から両親に、気を抜くとガニ股気味になる歩き方を指摘されることがあり、まるで自分のことを言われているかのような気分になったのだ。

    仕事やデート中は細心の注意を払っているが、気が緩むと出てしまう癖が聡の前でも出ていたかもしれない。

    少なくとも、美瑠の歩き方は確実に美しくなかった。



    「あの、真梨香さん...!」

    後日、美瑠は空港内で真梨香を見つけると、思い切って声をかけた。

    最近は歩き方に気をつけるだけでなく、マメにヨガに通い半身浴やむくみ取りのマッサージにも精を出している。

    けれどいくら努力しても、あの日見た真梨香の美しい後ろ姿には程遠いように感じ、その秘訣を教えてもらおうと思ったのだ。

    「美脚の秘訣?...うーん、本当は秘密にしておきたいんだけど...」

    真梨香は意味深に微笑む。

    そんな彼女は、歩き姿はもちろん、立ったり座ったりする動作もやはり優雅で色っぽく美しい。30歳を過ぎてこれほどのスタイルを保っているのは、きっと並並ならぬ努力の賜物だろう。

    ピラティス、パーソナルトレーニング、あるいは高額なエステにでも通っているに違いない。

    しかし真梨香が教えてくれたのは、拍子抜けするほど簡単な方法だった。

    「...あのね、実は『KiBERA』って靴を履いて日常生活を送るだけで、グンと綺麗になれるのよ」

    その意外な返答に、美瑠は思わず前のめりになった。

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