2019.02.21
SPECIAL TALK Vol.53次の為政者を決めるのは前政権であり、反動である
金丸:アメリカと中国との対立はどのように見ていますか?
中林:トランプさんは実利的な人です。だから、中国から妥協案が出れば、最後の最後は妥協しようという気持ちがあるはず。ところが、彼の周辺にいるほとんどの専門家や議員たちには、中国脅威論が完全に広まっていて、貿易に関しても強硬派がいます。
金丸:舵取りが大変だ。
中林:でも、そういう人たちを抑えて、「いいじゃないか、これだけ譲ってくれたんだから、ひとまずは矛を収めよう」と言うのは、意外にもトランプさんの役回りかもしれませんし、彼にはそれも可能。そういう意味では、彼は危機を招く人でもあり、それを共有して、みんなで乗り越えていかねばという認識をアメリカ人のなかに植え付ける人でもある。
金丸:いい面と悪い面の両方を、明らかにし、知恵を出し合って問題を乗り越えていければ、彼が大統領になった意義があるということですね。しかし、トランプ大統領を生んだのはオバマ元大統領ですよね。100年に一度の危機と言われるリーマン・ショック直後、大統領に就任して最初のスピーチは私も感動しました。でも、その後、なかなか成果をあげられず、国民には不満がたまっていった。
中林:でもオバマさんが大統領になったのは、その前がブッシュさんだったから。だからトランプさんの次の人は、トランプさんの反動が来るはずです。日本も同じで、安倍総理を生んだのは民主党の失態です。結局、前の為政者が次の為政者を生むんです。必ず反動が起こる。
金丸:今の路線をさらに強化するような人が次期大統領になるのか、それともトランプさんに分断された人たちが、分断されたがゆえに、「連帯や相互理解が大切だ」となるのか。次の大統領が民主党から生まれるかにかかっていると思いますが、どうでしょう?
中林:候補者次第ですね。すでにいろいろな名前が挙がっていますが、まだまだトランプさんには勝てない状況でしょう。
金丸:いい悪いは別にして、トランプさんの発信力は天才的ですよね。
中林:ですから、トランプさんの2期目は現段階では十分ありえる状況です。
金丸:私は次期大統領には、女性がふさわしいと考えています。乱暴で傲慢でワンマンな父親が暴れまわったら、次はやっぱり懐の深いお母さんが出てくるのではないか、と。そういう人こそがアメリカを包含できるのではないでしょうか。
中林:そうなればいいですね。不満を抱えている人はたくさんいますから、その人たちが、次の大統領を選べるかどうかにかかっていますよね。
人の目を気にするのではなく、自分自身に目を向ける
金丸:日本にいるとニュースや新聞を見ていても、国際情報を理解するのはなかなか難しいように思いますが、大転換のさなかにいるのは間違いありません。
中林:まさにそうですね。今後、世界のシステムを変えていくのは中国とロシアでしょう。日本が中国を取り込むのは難しいですが、ロシアは微妙な立ち位置なので、まだやりようがあります。世界の仕組みを占ううえで、これから日本がどういうふうに動くか、周辺国がどう反応するかは、すごく興味深いです。
金丸:そんな混迷の時代にあって、グローバルな活躍をされている中林さんから、今後活躍すべき若者たちに、最後にメッセージをいただけますか?
中林:グローバルに活躍している方を見ていると、共通するのは「自分をよく知る」努力をしているということです。ですから、自分が本当に何を欲していて、何をしたいのか、子どもの頃も含めて思い出しながらじっくり考える時間も必要ではないでしょうか。
金丸:なるほど。外ばかりに目を向けるのではなく、自分に目を向ける。
中林:夢をいきなり実現することは難しくても、思いを持ち続けることで、かなりのことが実現できるはずです。また、この先の世界は非常に不確実性が高いですから。将来安泰なら我慢しようと思っていても、それが安泰でなくなる場合もあります。
金丸:学生の公務員志向が高まっていますが、それだって本当に安定しているかどうかわかりません。我慢するくらいならチャレンジしたほうがいい。チャレンジしないことがリスクですらあると思います。
中林:それに男女の役割分担という概念も形骸化していくと思います。だから、「今の世の中はこうだから」と人の目を気にする前に、自分を見つめることから始めて、自分の納得感を追求してほしいですね。自分が納得できる仕事や生活を追求し、自分なりにチャレンジできる人生は、きっと素晴らしいものになるはずです。
金丸:舞台を変えながら挑戦を続けてきた中林さんだからこそ説得力があり、勇気づけられるお言葉です。今日は本当にありがとうございました。
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