隣のスーパーウーマン Vol.10

「私たちを助けて・・・」女たちの悲痛な叫び。出世欲にまみれた男に支配され、“墓場”と化した職場

問題児ばかりが集う閉塞的なオフィスに、ある日突然見知らぬ美女が現れたー。

女派閥の争いにより壊滅的な状況に直面した部署に参上した、謎だらけのゴージャスな女・経澤理佐。

理佐は、崩壊寸前の部署の救世主となるのか?


「墓場」と呼ばれる部署に、ミステリアスな女・理佐がやってきた。

派手で超美人な彼女は、お局女性陣・おつぼねーずから早速目の敵にされてしまう。しかし理佐の活躍により、結託していた女達はついにバラバラになりはじめる中、おつぼねーずボス・陽子が課長と男女の関係であるという衝撃の事実が明らかになる。

そして理佐はさらに、ある真実を暴く。それは「経理課長が、現経理部長を部長の座から引き下ろすために、おつぼねーずを利用していた」ということであった。


『and people』のテーブル席では、長い沈黙が続いていた。

春菜の頭の中はパンク寸前だ。おつぼねーずの由美と沙織との密会で、ついに理佐が衝撃の真実を暴いたのである。

グラスの氷が溶け、カランと音を立てたとき、由美が口を開いた。

「お話しします。課長は、部長職への強い執着がありました。自分が部長になる為に、何としても今の部長を陥れるようなことをしないといけないと…。」

「ちょっと、何言ってるんですか!」

沙織が由美を止めようと声を荒げると、隣の席の人がギョッとしてこちらのテーブルを見る。

「とりあえず、落ち着いてください。」

理佐が2人を制する。

「私と西野さん10分程席を離れますね。その間に、何を話すのか話さないのか、お2人で話し合って下さい。」

そういうと、理佐はスッと立ち上がって店の外に出て行った。その後を春菜は慌てて追いかける。

6月とはいえ、夜になると外の空気はシンと冷える。だが今はその冷たさが、火照った顔には心地よかった。

「経澤さん、今の話、どういう事でしょうか?」

春菜は、腕組みし壁にもたれ掛かる理佐に問う。理佐は春菜を真っ直ぐ見つめ、ゆっくり口を開いた。

「経理部を墓場にした犯人は、課長よ。」

【隣のスーパーウーマン】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo