2018.07.05
東京離婚事情 Vol.1長すぎた春の残酷な結果。好きが嫌いになる、負のオセロ
決定打となったのは、淳平の父親の退職祝いで家族が集まる時だった。
「“家族”のお祝いでしょ?私は行かなくてもいいよね?」
茜が放ったこの一言に、淳平はハッとした。
淳平は茜と結婚する時に、彼女の両親とも家族になるんだ、という気持ちでいた。だから当然、茜だって同じような気持ちでいてくれていると思っていた。
—僕の両親は家族じゃないってことか!?
交際期間が長かった分、お互いの両親にも何度も会っていたが、茜が淳平の親のことを話題にするのは、挨拶に行く日や会う日のみだったことをふと思い出した。
「結婚するために、うちの両親と仲良いフリをしてただけだったのかなって思うようになっちゃったんですよね」
決定的に違った、家族に対する価値観の違い。
両親との付き合いに関して何度も口論になるうちに、今まで寛容に見てきたはずのこと全てが癇に障るようになってきたという。
「掃除の件に関しても、気がつけば僕が全てやっている。共働きである以上、こちらだって疲れている時もあるのに、いつもソファーでダラダラしている彼女に対し、急激に嫌気がさしてきたんです」
一つのことが嫌になると、それに付随する全てのことが嫌になってきてしまう。
交際中は可愛いと思っていたぶりっ子も、ただの“イタイ女”としか見えなくなってきた。
朝が苦手な所も、おっちょこちょいな所も、歩くのが遅い所も、交際中は好きなポイントだったのに、全てがオセロのように“好き”が“嫌い”にひっくり返っていったのだ。
こうなるともう、“負の連鎖”を止めることはできなかった。
だが、喧嘩をしている時はまだ良かった。
徐々に関係は悪化し始め、結婚してから1年が経つ頃には、お互い口を利くことすらなくなってしまったそうだ。
「長く付き合っていた僕たちには、結婚した当初から新鮮さなんてなかった。だから、結婚生活で感じた違和感を乗り越えようとするほどの情熱も、すでになかったんだと思います。交際期間が短くて、まだ情熱で溢れていれば、その違和感を乗り越えようとお互いに努力できてたのかなって思います」
結婚前もケンカを避けて、互いの価値観を擦り合わせてこなかったのに、交際期間が長くなるほどに、お互いのことを知っている“つもり”になっていた。
そうして、いざ結婚して互いの価値観の違いを目の当たりにした時に、それを解決するほどの情熱を、二人はもう持ち合わせていなかった。
結局、このまま結婚生活は続けていけないと双方が判断し、離婚を決意した。 “あんなにも仲が良かった二人なのに”と周囲には驚かれたそうだ。
「何度も言いますが、結婚するなら交際期間は短い方がいい。新鮮さも優しさもお互いにまだ残っているから。
トキメキや愛情が枯渇してからでは、もう修復不可能だから」
現在、32歳の淳平。今は新たな彼女がおり、幸せな毎日を送っている。
ちなみに茜とは離婚後一度も連絡を取っておらず、何をしているかは知らないそうだ。
▶NEXT:7月12日 木曜更新予定
夫が、妻の不貞行為を知った夜
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
私も家族仲良く育ったので、普段嫌がらせでもされてない限りは、一緒に祝うことくらい、どうってことないけれど。
もう一度書くけど、嫌がらせでもされてない限りは、お祝い事くらい素直に祝ってあげないと、子供が出来たり、自分自身に嬉しい事があったとき、誰も一緒に喜んでくれないよね。
あくまでも他人ってやる人って、自分の幸せ...続きを見るも一人で噛み締めるだけで幸せなんだろうか。
私は誰も喜んでくれないのって、程度にもよるけど、惨めな気持ちになるなぁ。
そういう関係を築けないってことは、コミュニケーション能力に問題があるんじゃなかろうか。
現にこの妻は人としての能力や性質に問題があったみたいだし。
共同空間やコミュニティ内でも他人は他人ってやる人、心のどこかに問題がある気がする。
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