
大企業の看板、捨てられますか?35歳の男がサラリーマン人生で下した、大きな決断とは?
まるで90年代トレンディドラマの、主人公のような男がいる。
彼の名は、一ノ瀬瑛太。ニックネームは“イチエイ”。
華やかなイメージの広告代理店の中でも、「エリート」とされる、大手自動車メーカーの担当営業だ。
慶應義塾大学卒業。港区の大手広告代理店勤務。“花の第1営業部”所属、35歳、独身。
エリート街道をひた走ってきた瑛太は、このまま順調に出世できるのか…?
これは、東京でしのぎを削る30代サラリーマンの、リアルな心の叫びである。
瑛太が初めてチームリーダーを任されて臨んだ競合プレゼンは、まさかの結果となった。その後屈辱的に、後輩の部下になりながらも、なんとか再プレゼンが終わった。そんな瑛太に、今度は部長昇格の打診がくるが…。
「先日のお話、ありがたいのですが、辞退させて頂きます」
部長昇格含みで打診された、関西支社への異動。
今日がその回答期限だった。
イチエイの本部長と、わざわざこの結論を聞きに来た遠藤本部長が、二人して目を丸くしていた。
「おい、一ノ瀬。一体どういうことや?そん......
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