神戸嬢戦争 Vol.11

「神戸嬢だった自分がいるから、いまの幸せがある」アラサー読モが辿りついた“幸せ”の定義

アラサーの神戸嬢を語るには欠かせないある“時代”が、神戸にはあった。

2000年代初期、今なお語り継がれる関西の「読者モデル全盛期」だ。

それは甲南女子大学・神戸女学院大学・松蔭女子学院のいずれかに在籍する、容姿端麗な神戸嬢たちが作り上げた黄金時代である。

しかし時を経て読モブームは下火となり、“神戸嬢”という言葉も、もはや死語となった。

そして2018年現在。神戸嬢の歴史的時代を生き抜いた“元神戸嬢”たちは、それぞれの道を歩んでいる。

当時神戸のカリスマ読モだった寛子は、現在会社員。やりがいを持って仕事をしているが、キラキラと活躍する神戸嬢たちを見ながら「これで良かったのか」という葛藤もあった。


「寛子ちゃん、なんか今日雰囲気違うね。珍しい色の服着てるじゃん。」

今日の寛子は、先日亜由香の店で購入したワンピースを着ていた。気持ちまでふわりと軽くなるような、ベビーピンクのAラインのワンピース。

「関西の子、って感じだよね。その感じ。寛子ちゃん、昔有名だったんでしょ?こないだ、寛子ちゃんの昔の写真見せてもらってびっくりしたよ。関西って独特だよねー。」

本社から出張で来ている上司に掛けられた何気ない言葉が、先程までふわりと軽やかなだった寛子の心に、ずっしり重く響くのだった。

あの日言われた一言も、寛子の胸を今でもチクリと刺している。

―やっぱり寛子ちゃんですよね!そうかなと思ったんですけど、なんか全然あの時と印象が違うから…。

正直、あの時ワンピースを着て鏡に映った自分の姿に違和感はあった。しかしながら、思わず購入してしまったのだ。

昔の自分を取り戻せる気がして―。

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