恵比寿からタクシーで約3分。広尾との中間の場所にあるのが、こちらの『Ode』だ。昨年のオープン以来、既視感のない料理やグレーを基調にした美しいインテリアで話題となっている。
港区女子もこぞって訪れているという、驚きのプレゼンテーションとは?
最注目の次世代フレンチは駅からタクシーで3分。恵比寿と広尾の間に潜む。
『Ode』
かの世界的に有名なレストランガイドブック『ミシュランガイド』の最高評価である「三ツ星」の定義は「そのために旅行する価値のある卓越した料理」。
その表現を借りるなら、昨年9月にオープンした『Ode』は、「そのために恵比寿駅からタクシーに3分乗る価値のある卓越した料理」に出会えるレストランだ。
「ここからは、ちょっとだけタクシーでね」。待ち合わせてから約3分の小旅行を経て到着するのは、明治通りから広尾商店街に向かう分かれ道。
細い階段を上がっていくと、目に飛び込んで来るのが、荘厳なグレーの扉に『Ode』の文字。
店の空間を構成する要素は、天井や壁からカウンター、カトラリーやスタッフのユニフォームにいたるまでしグレーの濃淡、シルバー、黒、白などの無彩色で統一。
一見無機質のようにも思えるが、カウンターや壁の質感はどこか温かみがあり、次第に緊張感は和らいでいくはずだ。
コの字のカウンターの中には、オーナーシェフ・生井祐介氏のもと、キビキビと立ち働く爽やかなスタッフが。彼らの、グレーのTシャツ+エプロンというスマートカジュアルな姿も寛げる雰囲気づくりに一役買っている。
シェフの生井氏は、八丁堀『シック プッテートル』(現在は閉店)のシェフ時代にミシュラン一ツ星を獲得。満を持して、自身の店をオープンした。メニューは、緻密に構成された11皿前後のおまかせコース(1万3,000円)だ。
トップバッターは、金色の小さな器に入った、その名も「ドラ○ンボール」。再現度の高いビジュアルに、思わずふたりで顔を見合わせて笑ってしまうこと確実!
オマール海老のビスクを、同じくオマール海老のエキスを溶け込ませたカカオバターで包んだ一品だ。
だが、ひと口で味わえば、溢れるオマールエビの旨味と芳香にフランス料理としての完成度も高い一品であると気付かされる。
そこからは多種多様な食材の魅力をコラージュして既視感のない料理へと昇華させる〝生井ワールド〟に引き込まれる一方。
特注の皿と一体化するかのようなグレーのメレンゲに覆われた『Ode』のアイコン的一品も、ふたりの記憶に残るひと皿だ。
イワシの骨を混ぜ込んだ極薄のメレンゲの下に、ローズマリーの香りを纏ったイワシ、イワシと相性の良い尾崎牛のタルタルが潜む。
イワシと牛肉という〝サーフ&ターフ(魚介と肉の組み合わせ)〟は、モダンガストロノミー界の注目キーワード、なんてトリビアも散りばめながら味わいたい。
「美味しかった!」+「楽しかった!」が確約される、五感を刺激する美食体験をニアリー恵比寿で。
Photos/Ryoma Yagi, Takashi Ishiyama(model), Styling/Shinya Nakanishi, Hair&Make/Yuko Hazama@f-me, Text/Haruka Koishihara
恵比寿依存は高まるばかり!
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