人事部は見た! Vol.12

人事部は見た!:人事と仲良くする者が本音を語る。人事部は敵?味方?それとも・・・?

人事部ー。

社内の人間模様や、人間の黒い欲望に直接触れることもある部署。

人事部から見た社内、それは人の業が蠢く社会の縮図であった。

涼子が働く恵比寿のベンチャー企業では、管理本部長・坂上の社内システム入れ替えのミスを、総務課長・後藤になすり付ける、黒い思惑にまみれた人事異動が発表された。

損害を蒙る人部署保身に走る管理職社長の考えに触れ、人事部・涼子は黒幕に不正を突き付け社内システム入れ替えを完遂させることができた

人事部涼子と同期の誠、彼は一体どのように感じていたのか。

人事部と仲良くする男の画策とは果たして―…


誠の視点


誠です。

俺は人事や管理部門が大嫌いでした。

新卒で入った商社では、経理は領収書が遅いとそんなに怒らなくてもいいじゃんってくらいに怒ってくるし、総務だって備品在庫の場所を聞いたら、こんなのも分からないの?って面倒な顔をされる。

とりわけ人事は、自分たちが採用してやった、自分たちが給与を支払ってやっていると言わんばかりに、上からの態度がひどかった。

管理部門というのは売り上げを上げず、コストでしかない。

そういう感覚がないヤツが、俺は嫌いだった。

その上管理部門の女たちは、定時前には会社のトイレに駆け込み、ギラギラして出てくるし、飲み会には香水のにおいを振りまき、猫撫で声ですり寄ってくる。

俺はそういう女が苦手だった。自分と対等に仕事の話でも何でも話せる女性がいいなと考えていた。

先輩に言うと、お前はわかってないなぁと言われたが、その考えは曲げられなかった。

商社での仕事も営業だったから、仕事に打ち込むほど成果が出てた。それが面白かったが、先輩より成果を出すのが当たり前になり、最年少リーダーになったとき、この会社での成長はここまでかな、なんて思った。

この会社にいれば、順調に役職や給料が上がるだろうと思いつつ、若いうちに外の世界で勝負してみたいという思いが、年々強くなっていた。

転職すると決め上司に話をしたら、何が不満だ?なんて驚かれたけど、俺はこの世の中、自分の成長が大事だと考えていたから、商社のブランドには特に執着はなかった。

そして、自分の力を試せそうなベンチャー企業に転職したんだけど…。

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