エビダン! Vol.6

エビダン!:「傷つくのが、怖い」港区男子が思わず漏らした、必死に己を守る本当の理由

都内でも住みたい街の上位に、常にランクインする恵比寿。

仲間と肩肘張らず楽しめるお店がたくさんあり、便利で、何より賑やかな街である。

ベンチャー系IT企業に勤めるサトシ(28)も、恵比寿に魅了された男の一人。

顔ヨシ・運動神経ヨシ・性格ヨシで、学生時代から人気者だったサトシは、その社交性から遊ぶ仲間には事欠かない。

食事会で出会った杏奈に、サトシは一目ぼれする。しかし杏奈は、学生時代は冴えなかったが、現在外銀勤めの龍太に心奪われていた。そんな中、杏奈から突然呼び出され喜ぶサトシ

その一方で、龍太は・・・。


「そう言えば、先週末にね、サトシさんと飲んだの。彼って面白いよね」

映画館に向かう道中、杏奈の唐突な発言に僕は思わず急ブレーキを踏んでしまった。このオープンカーで、六本木交差点の信号で停止すると、なかなか目立つ。

「は…?杏奈、お前サトシと二人で飲んだわけ?」

通行人がジロジロと見てくるため、隣に乗せるのは杏奈のような美女限定と決めている。

そう思ってわざわざ休日に車を出し、家まで迎えにいったのに、その無神経な発言に僕は苛立った。

「お前さ、男と女が二人っきりで飲んだり会ったりすることの意味、分かってんの?」

キョトンとしている杏奈に、僕は諦めにも似た大きな溜息をついた。

「しかも、よりによって何でサトシなんだよ……」

「え?何か言った?」

向かい風を受けて走り出したポルシェ。僕のその嘆きは、ボォンと唸りを上げる大きなエンジン音にかき消された。

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