2018.02.15
今さら聞けないワインの基礎知識 Vol.9ワイン好きならずとも、「ロマネ・コンティ」の名前を聞いたことはあるはず。
知名度の高さの所以は、その価格の高さにもある。そもそもなぜあんなに高価なのか。ワインジャーナリストの柳 忠之さんに聞いてみた!
Q.世界一高い「ロマネ・コンティ」ってなんであんなに高いの?
――柳さん、世界一高いワインって何ですか?
柳「モリリン(注・編集担当の守屋)、今日は単刀直入な質問で来たね。それはやっぱり「ロマネ・コンティ」でしょ。今や1本100万円以下で手に入れることが難しい。」
――ひゃ、ひゃく万円ですか?
柳「最低ね。」
――どうしてそんなに高いんです?
柳「ワインの価格は概ね需要と供給のバランスで決まる。つまり欲しい人が大勢いるのに供給量が限られていると高くなる仕組み。ロマネ・コンティは畑の面積が1.8ヘクタールしかなく、生産量はせいぜい年間6,000本。それを世界中の人が欲しがるわけだから、高くて当然さ。」
ロマネ・コンティのお値段。40年前はたったの5万円
――昔からそんなにバカ高かったんですか?
柳「ここに面白いデータがあるよ。お酒のバイブルと呼ばれる「講談社世界の名酒事典」は78年の創刊だけど、その創刊号に掲載された71年物のロマネ・コンティの値段はいったいいくらだと思う?」
――20万円くらい?
柳「それがたったの5万円。78年の大卒公務員の初任給が9万4,800円だから、今なら10万円を少し超えたくらいの感覚かな。
でも当時のフランスフランの為替レートをユーロに置き換えると、1ユーロ=約300円になるし、その時代はワインの関税に高級ワインほど割高な従価税が課せられていたはずだから、現地価格にすれば相当安いよね。」
――それが100万超えになっちゃったのはなぜ? どうして?
柳「ひとつにはワイン愛好家が世界中に増えたから。もうひとつはワインが投機的価値をもつようになったからだね。
じつを言うと、ロマネ・コンティを造っているドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社から各国代理店への蔵出し価格はそれほど途方もない金額ではないし、日本に限って言うなら、正規代理店からお得得意様への卸売価格も○十万円といったところ。
ところがそこを離れると、倍々ゲームで値が膨らんでいくんだ。」
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