2018.02.01
「今日は和食」な気分 Vol.2神楽坂が美食の街と呼ばれる所以は、日本を代表するお店が多数あるため。特に和食の分野において、神楽坂は日本屈指の街と言えるだろう。
その代表格といえるのが、こちらの『石かわ』だ。自らがミシュランの三ツ星を獲得し続けるだけでなく、姉妹店の2店も星を獲得している。
神楽坂を美食の街たらしめる『石かわ』の魅力とは一体どんなところにあるのだろうか。
背伸びしてでも行くべき神楽坂、いや東京の最高峰。この店で「粋」を学ぶ
『神楽坂 石かわ』
毘沙門天の裏手。黒塀の粋な佇まいに燈る仄かな灯り。看板はなく、表札がさりげなく掛かるのみ。そんな楚々とした趣、その奥に続く細長い石畳のアプローチに、知らず知らず高揚感が昂まっていく。
そう、ここが『石かわ』。ミシュランの三つ星を10年間取り続ける正統派和食の名店だ。
32歳の世代には、とかく敷居の高さを感じてしまいがちな和食だが、臆することはない。店主・石川秀樹氏の温かく、どこか飄々とした人柄に触れれば、いつしか緊張感も解きほぐれていくに違いない。
「硬くなっているお客様には、肩の力を抜いて頂けるよう、お皿の上げ下げの時、さりげなくムーンウォークとかもやっちゃいますよ(笑)」と、なんとも茶目っ気たっぷりの石川氏。だが、料理に対する姿勢は、極めてストイックだ。
2003年に独立するにあたり、まず、海外の素材をすべて封印。キャビアやフォアグラといった高級食材も一切排除した。その代わり、国産食材は徹底的に吟味、一級品を追求した。
例えば日本料理の要である出汁には、北海道の天然真昆布の3年ものを惜しげもなく使用。人気の鮑は季節で最も良い状態の産地を選び、これからが旬の筍も、出始めの甘みが凝縮したハシリを使うといった按配だ。
コースの流れもオーソドックスを第一としつつ、最初は泡系のお酒が多い客層に合わせて、先付とお椀の間に揚物を挟むなどのさりげない気遣いも、石川氏ならでは。
「普通にある日本の食材を使いながらも、他所とはちょっと違う料理を目指している」そうで、そこには自らを律することで、今一度食材と向かい合い、深く掘り下げようとの思いがあったのだろう。
写真の色鮮やかな「牛しゃぶ炊き込みご飯」も、そんな石川氏の思いを反映した逸品。
薄切りにした黒毛和牛のサーロインを生のまま敷き詰め、目の前でざっくりと混ぜ合わせるうち、御飯の余熱で牛肉に熱が入り、レアに仕上がるというわけだ。
まさにしゃぶしゃぶ。ちょっとしたアイデアで、新鮮な驚きとテイストを表現している。
そこに一流店たる所以がある。シンプルな中に見いだす本物、素材や器を通して感じる美学etc.。
食べ終えた時の満ち足りた思いこそ、一番のご馳走。その積み重ねが和食の醍醐味を教えてくれるのだ。
⇒アプリでのご利用はこちらから
※最新版のアプリをダウンロードしてください。
⇒紙版をお求めの方はこちらから
※東京カレンダーは毎月21日頃の発売です。
あなたの結婚観教えてください!
アンケートへの回答はこちらから!
<回答期間:2018年1月30日(火)~2018年2月6日(火)>
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
この記事で紹介したお店
石かわ
【「今日は和食」な気分】の記事一覧
2018.08.01
Vol.10
濃厚なウニが大葉の天ぷらに絡む幸せたるや!青山の裏路地には本気で美味い天ぷら店がある!
2018.07.23
Vol.9
西麻布きっての和食店が新たに始動!〆のウニご飯が驚愕の美味さだった!
2018.06.19
Vol.8
3,800円でおまかせ9品の和食! 後輩の悩みをじっくり聞くにはこういう静かな店が都合いい!
2018.06.18
Vol.7
新橋の路地の2階に抜群な割烹アリ! “俺のいきつけ”として後輩を連れて行きたいのはこういう店!
2018.06.11
Vol.6
新橋の路地裏に驚くほど魚がフレッシュな和食店を発見! このカウンターが最高のご褒美席!
2018.06.09
Vol.5
本当に美味しいものは銀座の端にあり!和食の極み『かんだ』イズムを継承した新富町の新店がすごい!
2018.05.10
Vol.4
とにかく漆黒な空間で絶品天ぷらを!大人が夜な夜な集う秘密基地が麻布十番にあった!
2018.02.05
Vol.3
34歳の若き店主が腕を振るう!一生涯通うかもしれない神楽坂の和食店と出合う!
おすすめ記事
2018.01.22
「今日は和食」な気分 Vol.1
石畳の美しさは神楽坂随一!「かくれんぼ横丁」で和食なら、ここが32歳仕様
- PR
2025.01.22
海外じゃ当たり前!バーテンダーも思わず微笑むツウなウイスキーカクテルの正体
2018.05.30
教えたくない秘密のグルメ
新橋なのにこの開放感!夏の金曜にだけ開く、秘密の屋上テラスが気持ちよすぎる!
2018.02.28
デートの勝率が上がる店
ここで食べなければいつ食べる!? 向かい合って楽しむ“どじょう”デートはワクワク感に満ちている!
- PR
2025.01.23
代官山で晴れやかに乾杯!東カレ初の「クラフトビールナイト」の全貌をレポート
2019.06.01
今さら聞けないワインの基礎知識
暑い夏は爽やかなワインがいい!リゾート地生まれのワインは試す価値大アリだった!
2018.04.04
きちんと旨い激辛グルメ
唐辛子をMAXで大辛に!グルメタウン代々木上原のウマ辛四川はココ!
2017.10.27
‶渋谷でお食事会”でも焦らない! 女子が大満足する人気店はココだ!
2016.12.27
年末年始の手土産にフル活躍!リニューアルしたデメルの”トリュフ”が素敵すぎる!
2018.11.25
本当に使える絶品鮨
純度100%!2種のうにをシャリにまで混ぜ込んだ、“うに史上最高傑作”が港区にあった !
東京カレンダーショッピング
『かに物語』:〆まで楽しめる雑炊の素付き!蟹の旨みがたっぷりと溶け出すかに鍋セットミニ
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『東京京橋おばんざい醸』:肉を引き立てる3種の塩!A5黒毛和牛を使ったローストビーフ
『かに物語』:海老・帆立・蟹!ベシャメルソースに、各種海の幸をトッピングした贅沢グラタン
『UMIKARA』:薄切り・厚切り食べ比べ!特製出し汁で味わう若狭湾真鯛の鯛しゃぶセット
『パンツェロッテリア』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『オリベート』:黒トリュフ香る、口当たりクリーミーな究極のティラミス
『ミホ・シェフ・ショコラティエ』:日本を代表するショコラティエ―ルが作る、 ショコラ好きのための濃厚ガトーショコラ
『LOUANGE TOKYO』:アート感溢れるビジュアル!口溶けなめらかな大人の生チョコレートエクレア(6種)
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ
ロングヒット記事
2025.01.18
Editor's Choice~hotel~
「グランド ハイアット 東京」で1人800gのカニが楽しめる!期間限定のブッフェで冬を満喫しよう
2025.01.15
運命なんて、今さら
28歳女性と初デート。待ち合わせ場所に現れた女の服装をみて、男が息をのんだワケ
2025.01.18
男と女の答えあわせ【Q】
2ヶ月でデートは2回だけ…。大人の恋愛がスムーズ進む、会う頻度の正解は?
2025.01.13
1LDKの彼方
「結局、料理上手な女性が好き」広告代理店勤務・27歳男のリアルな本音
2025.01.19
男と女の答えあわせ【A】
デート数日前に「体調が悪い」と女性から連絡が来たら、どう対応するのが正解?
この記事へのコメント