青田買いのスゝメ Vol.11

「結婚を意識したお付き合い」を望む母。年下彼との恋愛に立ちはだかる、親の壁

結婚に適した男は、30歳までに刈り取られる。

そんな現実に気づいたのが、大手不動産会社勤務の奈々子・28歳。

同世代にはもう、結婚向きの男は残っていない。ならば・・・。

そうして「青田買い」に目覚めた奈々子は、幸せを掴むことができるのか・・・?

転勤への不安を抱く奈々子に「別れるつもりはない」と断言した田中。安心する奈々子だが・・・?


「ねえ、知り合いの息子さん・・・武史さんって言うんだけど。奈々子、一度会ってみない?」

久しぶりに静岡の実家に帰省した奈々子がソファで寛いでいると、母親が遠慮がちに切り出した。

−お、お見合い!?

突然の提案に混乱する奈々子を尻目に、母はいかに“武史さん”が好物件かを力説している。

奈々子の実家から車で20分ほどで行ける隣の市で、昔から歯科医院を営んでいる家の長男らしい。

33歳、今は副院長として父親の下で働いている。ルックスも申し分ないが、奥手な性格ゆえ、いまだ独身だそうだ。

一般的には、悪くない話なのだと思う。が、しかし。今の奈々子には、田中という存在がいるため、正直“武史さん”なんか目に入らない。

「もし奈々子が静岡に帰ってきてくれたら、子育てとか手伝いやすいでしょう。ねえ、奈々子。武史さんと会ってみない?」

黙っていた奈々子だが、母が余計な暴走を始める前に手を打たなければと、毅然とした態度で拒否を突きつける。

「ごめん、興味ないから」

すると、母親は眉をひそめて奈々子に詰め寄ってきた。

「お付き合いしてる人でもいるの?」

「そう・・・」

奈々子が観念するように答えると、母親の容赦ない質問攻めが始まった。

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