「大企業に入れば、一生安泰」
昔からそう教えられて育ってきた。
有名大学を卒業し、誰もが知っている大企業に入社。
安定した生活を送り、結婚し子供を育て、定年後は年金と退職金で優雅に暮らす。それが一番の幸せだ、と。
丸の内にある大手総合商社に勤める美貴(26)も、そう信じてきたうちの一人。
大学の同級生エミリや元彼のタクヤ、シンガポール駐在帰りの同期の潤など同世代の話から多くの刺激を受けた美貴。ついにこれまでの“安定”を重視する姿勢や、結婚ありきの他人依存な考え方から脱する決意をする。
「何でうちの会社を辞めたいと思ったんだ…?」
美貴が転職することを告げると、課長は見たことがないくらい動揺し、大変驚いた様子だった。
そのことをエミリに告げると、「そりゃ20年以上も勤めてきた課長からしてみれば、『こんな良い会社を辞めるなんて信じられない』って感じなんでし......
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この記事へのコメント
結局新たに友人から刷り込まれた価値観を自分のものと思い込んで過ごしてるだけって感じ。
きっと美貴みたいなタイプは大企業でも幸せに暮らしてると思うなー。旦那のスペックも今よりよくて、冷静に比べたらその方がいい暮らしできたって感じな気がする。