金より愛子 Vol.2

「金より愛」なんて、負け犬の遠吠えでしょう?開業医と婚約して人生逆転した、女のもくろみ

結婚に必要なのは、お金or愛?

それは、女にとって永遠のテーマである。

“最後は愛が勝つ”と信じたくてもそれは理想論だということに、女たちは徐々に気づいていくのだ。

しかし「お金より愛が勝つ」と言い切る、ある女がいた。

その名は、愛子。

金に目がない女だらけの東京において、愛子は信念を貫き、幸せな結婚生活を勝ちとれるのか?

広告代理店で働く29歳の愛子は、大手通信会社勤務の知樹と結婚を決め、幸せな毎日を過ごしていた。

今回は、同時期に医者との結婚を決めた親友の明日香が、「愛より金」派の持論を展開する。


才能も、資産もない女にだって、人生を一発逆転させる方法がひとつだけある。


それは、結婚だ—。


大学時代から明日香は、自分の生い立ちに引け目を感じていた。ごく一般のサラリーマン家庭に生まれ育ち、埼玉の県立高校を卒業したが、大学はまるで別世界だった。

全ての始まりは、華やかな雰囲気に憧れて入った有名ゴルフサークル。そこには、サークルにかかる高額な費用も苦にならない家庭の子たちが集まっていたのだ。

サークルで最も目立っていた幼稚舎出身の子は、そもそも桁違い。そうでなくても、内部進学組は当然のようにブランド物の時計を身につけていたし、有名私立からの外部受験組ともイマイチ会話が噛み合わない。

かといって地方出身の子は、擦れていない雰囲気に親しみを感じて近づいてみたら、実は親が購入した一等地の分譲マンションに住んでいるなんてケースもザラだ。

そんな中、“親が普通のサラリーマン”という点で共通している友人・愛子には唯一、勝手に親近感を抱いていた。

—愛子だけは私の仲間。毎日せっせとバイトしてるしね。

しかし就職してしばらくすると、状況は大きく変わった。

明日香は広告業界を目指していたが、名の知れた代理店には片っ端から落ち、小さなPR会社に就職した。

一方、明日香が最も入りたかった大手広告代理店に難なく就職した愛子は、生活のレベルが少しずつ、でも確実にあがっていく。

あるとき愛子が、それまで住んでいた東横線沿線のマンションから引っ越しをすると言い出した。

「会社から遠くないところがいいから、やっぱり港区内にするつもり」

にっこり笑う愛子を見たとき、明日香が抱いていた彼女への仲間意識はガラガラと音を立てて崩れていった。

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