
「商社マンである」前提のもと選ばれた男の苦悩と、他人に“理想”を押し付けるのを辞めた女
「大企業に入れば、一生安泰」
昔からそう教えられて育ってきた。
有名大学を卒業し、誰もが知っている大企業に入社。
安定した生活を送り、結婚し子供を育て、定年後は年金と退職金で優雅に暮らす。それが一番の幸せだ、と。
丸の内にある大手総合商社に勤める美貴(26)も、そう信じてきたうちの一人。
シンガポール駐在から帰国した同期の潤は、“the商社マン”のオーラを身につけ、別人のようだった。
潤に刺激を受け、転職エージェントとの面談後少し弱気になっていた美貴は再びやる気を取り戻すが、新たな壁が立ちはだかる…?
「美貴は、いつものタマゴサンド?」
残業中の20時。まだオフィスに残っていた同期の智樹に誘われ、“残業飯”としてサンドイッチの買い出しに行く。
「智樹さ…会社辞めようって思ったことある?」
先週、潤の話を聞いて以来、美貴は同期でありながら毎日浮かない顔をしている智樹......
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この記事へのコメント
彼女がCAじゃなくて、高卒フリーターでも出会ってしまったら好きになったかしら?
職業ありきで選んだわけじゃなくたって、そこに辿り着くための努力はその人を作った魅力。「今の仕事を手に入れたあなたが好き」ならば大企業かどうかで選別されるのは否定じゃないと思う。