春香が、24歳のとき。
心から愛していた男が、ある日忽然と姿を消した。
その日から、春香の時計の針は止まったまま。食事会に行っても新しい恋人が出来ても、まとわりつくのはかつて愛した男の記憶。
過去の記憶という呪縛から逃れることのない女は、最後に幸せを掴み取る事ができるのか?
最愛の恋人・祐也が姿を消してから、祐也への未練を吹っ切れずにいた春香。
ある日、街中で祐也に似た後ろ姿の男を見かけるが、全くの別人だった。ところが、たまたま顔を出した飲み会で、その男・慶一郎と再会してしまう。
春香は、東銀座のビストロ『ヌガ』で、恵子や他の大学時代の友達と集まっていた。シャンパンで乾杯をし、女たちはお決まりの近況報告に夢中になる。
早速、先日知り合った慶一郎のことが話題に上り、春香は尋ねた。
「ねえ…恵子って慶一郎くんと同じサークルだったんでしょ?彼ってどんな人......
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この記事へのコメント
普通そんなにばったり会ったりしない。
再会を喜んで物欲しいオンナにならないでほしい。