女ともだち Vol.11

女ともだちが弱みを晒してくるのは「同類認定」された証。幸せな女に、離婚相談はしない

女はいつしか、3つのカテゴリーに分類されてゆく。

大学時代からの仲良し3人組、あゆみと理香、そして沙耶。

未だ独身、広告代理店でキャリアを積む沙耶は、早々にママとなった理香、最近結婚したばかりのあゆみとどんどん疎遠になっていく。

プロモーションリーダーに抜擢され、仕事が楽しくて仕方ない沙耶。しかし、女の人生は突然狂う

妊娠発覚により、実質的に後輩にポジションを奪われてしまったのだ。授かった命が優先だが、仕事も諦めきれない沙耶。

理香に悩みを打ち明けるも、「仕事なんかより育児の方が100倍大変」などと言われ、仕事をやめるよう勧められる。


なくなっていく居場所


「香織さん、プレゼン資料A案の件で相談したいことが…」

「香織、後で撮影スケジュールをもっかい共有してくれる?」

オフィスに飛び交う声が、沙耶の胸を刺す。

…本来ならば、「香織」の箇所には「原口」が入るはずだ。

某化粧品メーカーをクライアントとする新ブランドプロモーションの、リーダーを務めているのは「原口沙耶」なのだから。

沙耶自身は、産休ギリギリまで変わらず仕事をし、きちんと引き継ぎをして、また同じ職場に復帰したいと考えている。

実際、体調も安定しており毎日休まず出社もしている。

ただ、妊娠の事実を知る一部のチームメンバーからの配慮、そして、もうすぐ正式に夫となる隼人からもお願いをされ、最近はなるべく21時には帰社するようになった。しかしそれが、想像以上に沙耶の仕事を奪った。

代理店の業務は、クライアントからの変更依頼で二転三転する。そしてそれは、クライアント側の業務がひと段落した後…21時以降に降りかかる。そこから夜を徹して調整が行われ、沙耶が翌朝出社した時には状況が一変していることも多々あるのだ。

…まだ、生まれる前でこれなのだ。出産後、仕事復帰したとして、居場所などあるのだろうか。

−今の仕事と両立なんて、現実的に無理よ。

否定したいが、理香の言葉が重く、響く。

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