女ともだち Vol.8

女ともだち:女の人生は、突然狂う。バリキャリ独身女を襲った計算外の出来事

女の人生は、突然狂う。


「さすが沙耶ちゃん!すごいね、おめでとう!」

どうしても早く伝えたくて、仕事終わりに『TAKAZAWA BAR』で隼人と合流した。

冷えた白ワインが、今日はいつも以上に美味しい。

「ありがとう。嬉しい...けど、忙しくなるから頑張らないと」

抜擢を聞かされてから時間が経つにつれて高揚は冷め、その代わりに自身に降りかかってきた責任とプレッシャーに対する恐怖心がちらつく。

沙耶の不安を察したのだろうか。隼人は優しく沙耶の頭を撫でる。

「頑張らなくても、沙耶ちゃんならいつもどおりで大丈夫」

彼は沙耶より3つ年下だが本当に包容力がある。いつも沙耶の心に寄り添う言葉をくれる。理解のある彼がそばにいてくれるからこそ、沙耶は仕事に邁進することができるのだった。

私たちは、互いに支え合い、高め合える、理想の関係。心から、沙耶はそう思う。

−やっと“そっち側”にいけたわ!

以前、結婚が決まったあゆみがそんな放言をした。

その言い方に正直もやっとはしたが、しかし沙耶は別に“こっち側(結婚していない側)”に居続けることを嫌だとも恐怖にも感じてはいない。

結婚してもしなくても、ふたりの関係がずっと変わらず続いていけばそれでいい。

そう、思っていた。


異変を感じたのは、プロモーションリーダーに抜擢された翌週のことだった。

その日は朝から体調が悪く、メイク中に吐き気がしたり、通勤電車では立っているのが辛いほど下半身が重い。

生理にでもなるのかな。そう思って、ハッとした。

−そういえば、前に生理が来たの、いつだっけ.......


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