エリート亮介の嫁探し Vol.2

「この子、怖いな…。」エリート男が引いた、初デートのカウンター席で女が豹変した瞬間

エリートとはフランス語のéliteが由来で、「選び抜かれた人」という意味だ。

日本で言われる“エリート”とは、学歴が高く且つ年収の高い男性を指す場合が多い。

企業勤めの30代で年収1,000万を超えるのは上位1.5%、独身となると、さらに絞られる。

東京大学出身、その後大学院を経て世界的IT企業のアメリカ本社への転職が決まっている亮介は、まさに世に言う”エリート”。

そんな亮介が、日本に一時帰国している半年の間に、日本での婚活を決意する。

食事会で出会った読者モデル・瞳とのデートでは、どんな会話と思いが交錯するのか・・・?


「うん、指が綺麗に見える!」

瞳は、たった今、行きつけのサロンで塗り直してもらった自分の爪を見て呟いた。

いつもはインスタ映えする凝ったデザインにするのだが、この日は単色のベージュに、根元にラインストーンをあしらった地味なデザインにした。

男性には、ピンクかベージュの単色かフレンチネイルが、一番ウケがいい。

本気で落としたい男性と会う前には、爪を地味なデザインにするのが瞳のお決まりだった。

―亮介さんは久々のヒット。二人で会うのが楽しみだわ…。

初めて見た時から、瞳は亮介を気に入っていた。

高身長で端正な顔立ちは瞳のタイプそのものだったし、事前情報からも、学歴、年収共に申し分なさそうだった。

だからと言って、エリート気取りや女性をお飾り程度にしか思わない男は願い下げだ。これまで数多くの高スペック男を見てきたが、そういうタイプの男性も決して少なくない。

しかし、そんな考えは良い意味で裏切られた。

食事会中、周りが酔って距離が近かったり馴れ馴れしくなる中、亮介は終始紳士的だったし、エリート男特有の偉そうなそぶりは全くなかった。

また一見クールに見えるのに、笑った時に大きく口を開けて目尻が少し垂れる感じも素敵だった。

それに気遣いもできる人で、瞳の座った席が運悪く空調の風が当たる場所で肌寒そうにしていると、亮介はいち早くそれに気づき、席を変わってくれ、暖かいお茶をさっと注文してくれた。

―この人、いいかも…!

瞳は、久しぶりにトキメキを覚えた。

―でも、モテるのに“誠実で真面目そう”なタイプの男性って、何考えてるか分かりづらくて、手強いのよね。

しかし、瞳には自信があった。

この手のタイプは、これまでだって何度も“落として”きているのだ。

【エリート亮介の嫁探し】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo