婚活は、ワインスクールで Vol.4

負けてないのに負けてる感。予約の取れない店も、男を使って楽々入る無邪気な女

やみくもに婚活に励むのは、もう終わり。

ある強かな女たちは、婚活の場をワインスクールへ移した。

スクールに通うほどワインが好きな男は、高い年収を稼ぎ、洗練されたライフスタイルを送っている者が多いはずだ

ワインの知識を深めながら、虎視眈々と男性を見定める女たち。

果たして、その思惑は実るのだろうか?


婚活のため”表参道ワインアカデミー”へ入学した美咲は、芹那に出会い、すっかり自信を失っていた。

雅彦の紹介で出会った男も、ワインオタクぶりに完全に引いてしまう。さらに、既婚者であるはずの雅彦から熱烈なアプローチを受け、美咲は戸惑っていた。


食事の後も、雅彦からの熱心なLINEの勢いが衰えることはなかった。

—美咲さんを連れて行きたい店があるんだ。普通の人には予約がとれない所だよ。

—フランスのワイナリーで知り合った有名な造り手が来日するから、美咲さんを是非紹介したい。

—ブルゴーニュの奇跡の一本があるんだ。美咲さんと一緒に飲みたい。

あの手この手で美咲を誘おうとしてくる。

ああ、これが気になる相手からだったらどんなに嬉しいことだろうか。しかし興味のない男には押されれば押されるほど、全力で逃げたくなってしまう。

毎週クラスで顔をあわせる相手を既読スルーし続けるわけにもいかないので、美咲は悩み抜いた挙句、雅彦に一本のLINEを返した。

—次回また、独身のすてきなお友達を紹介してくださいね!

すると雅彦からの連絡はぴたりと止み、美咲はほっと安堵のため息をついた。



今日はワインスクールの授業の日だ。開始時刻の19時をとっくに過ぎているというのに、美咲はまだ会社のデスクでPCと睨めっこをしていた。

来週、フランス本社からディレクターが妻を連れて来日することになっている。チームを束ねる立場の美咲にとって、そのアテンドも重要な仕事のひとつだ。

ディレクターのニコラは美食家としても社内では有名で、食事の手配も厄介である。

【婚活は、ワインスクールで】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo