婚活は、ワインスクールで Vol.3

女性よりワインが大事?フレンチでワイン選びに30分かけた男たちに、女はドン引き

やみくもに婚活に励むのは、もう終わり。

ある強かな女たちは、婚活の場をワインスクールへ移した。

スクールに通うほどワインが好きな男は、高い年収を稼ぎ、洗練されたライフスタイルを送っている者が多いはずだ。

ワインの知識を深めながら、虎視眈々と男性を見定める女たち。

果たして、その思惑は実るのだろうか?


婚活のため”表参道ワインアカデミー”への入学を決意した30歳の美咲。

波乱のクラス会では、ライバルではないと思っていた既婚の26歳・芹那に、一流男性陣の関心を全て奪われてしまい、美咲は焦りを感じるのだった。


「美咲さん、だったよね?お隣座ってもいいかな?」

いつもより少し早く教室についた美咲が授業準備をしていると、後ろから雅彦に声をかけられた。

外資系投資銀行勤務の雅彦とは、それまでほとんど話をしたことはなかったが、彼のことは、クラス会にドンペリを持ち込んだ空気の読めない男としてしっかりと美咲の記憶に刻まれている。

この日の授業では、何名かの生徒が代表で、テイスティングコメントを発表することになった。

みんながしどろもどろな答えをする中、雅彦だけは例外で、すらすらとブドウの品種まで正解を言い当ててみせた。クラス中が羨望の眼差しで雅彦を見つめている。美咲もちょっとだけ、雅彦のことをかっこいいと思った。

—ワインに詳しい男性って、やっぱり二割増しに見えるわ。ま、空気の読めない男はごめんだけど。

それに美咲は、ワイングラスを持つ雅彦の左手薬指に、きらりと光る指輪を見逃さなかった。既婚者ならなおさらお断りだ。そんなことを考えているうちに、あっという間に授業は終了した。

授業後は、自然と何名かで飲みに行こうという流れになる。気がつくと芹那を中心に、自然と輪が出来上がっていた。

「もちろん、みんな飲みにいくやろ?」

芹那がはりきった様子でみんなに声をかけている。そして5,6名の男性が、我こそはという勢いでぞろぞろとついていった。クラス会で同じテーブルだった飲食店経営者も弁護士も、その中に入っている。

クラス会以来、芹那への警戒心を再び強めた美咲は、冷ややかな目でその様子を見送っていた。

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