東洋経済・東京鉄道事情 Vol.53

そんな駅から始発が!?引っ越しで狙いたい、都内通勤で絶対座れる「穴場駅」10選

清澄白河駅は半蔵門線・大江戸線ともに当駅始発の電車がある(筆者撮影)

清澄白河駅は都営地下鉄大江戸線が交差しているが、大江戸線は近隣の木場公園地下に車両基地があるため、こちらもその入出庫を兼ねた清澄白河発着の電車が設定されている。7時台に8本、8時台に2本の勝どき・汐留方面行き始発電車があるが、通勤時間帯を考えると8時台にもっと欲しいところだ。

いずれにせよ、乗り入れる2路線ともに始発電車がある駅は、都心では珍しいといえるだろう。

最近、ブルーボトルコーヒーなど洒落たカフェが増え、マンションも多数あるので、これから都心の便利な場所に住もうと考えている人には、候補地のひとつとしてよいかもしれない。また駅に隣接してホテルもあり、東京出張のときの穴場ともいえる。

実は便利な3両編成の支線

2)中野富士見町駅(東京メトロ丸ノ内線 方南町支線)

丸ノ内線の支線にある中野富士見町駅は、朝ラッシュ時に新宿・銀座方面への直通始発電車が数多く設定されている(筆者撮影)

東京メトロ丸ノ内線の新宿駅から荻窪方面へ2つ目、中野坂上駅から分岐する方南町支線。今のところ、昼間は支線内折り返し運転の3両編成が走るローカル線のような路線だが、中野富士見町駅(中野区)近くに丸ノ内線の車両基地があるため、朝夕を中心に同駅が始発・終点となる本線直通の電車が設定されている。

とくに朝は、7時台に11本、8時台に7本もの新宿、銀座方面への始発電車があるのが魅力的だ。新宿まで平均所要時間8分、霞ケ関まで22分、大手町まで29分と乗り換えなしで行けるのがいい。方南町駅のホーム延伸工事が完成すれば、昼間も本線直通電車が走り始めるので、このあたりは、住むのにますます便利なエリアとなりそうである。

3)石神井公園駅(西武池袋線)

池袋から急行で一駅の石神井公園駅(練馬区)は、地下鉄副都心線との相互直通運転にともなう高架複々線工事の完成で近代的な駅に生まれ変わるとともに、折り返しの始発電車が設定され利便性が向上した。それまで暫定的に走っていた練馬高野台駅折り返し電車が石神井公園駅まで延伸された形だが、池袋線の池袋行き各駅停車、練馬から地下にもぐって西武有楽町線、東京メトロ副都心線を経由し、遠くみなとみらい線の元町・中華街へ向かう電車など、多様な始発電車が設定されている。

同駅始発の上り電車は、7時台が6本(うち西武線池袋行き3本、地下鉄直通3本)、8時台は3本(地下鉄直通2本)で、地下鉄直通は副都心線経由と有楽町線経由に分かれるのが複雑だ。残念ながら、石神井公園駅始発の電車はすべて各駅停車なので、急ぐ人には不向きかもしれない。

【東洋経済・東京鉄道事情】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo