私、港区女子になれない Vol.8

私、港区女子になれない:年収1,000万円の慶應ガールが言う「普通の男」は一体どこに?

大手広告代理店で働く篠田涼子の心をざわつかせる、男の愛を利用して生きる女・香奈

香奈は涼子の青春時代の元カレ・洋輔に接近し。その事実を知った涼子は、洋輔に要らぬ忠告をして痛恨のひと言を浴びてしまう。

香奈は2年間不倫関係にあった倉田と別れ、すぐに洋輔の家で同棲を開始

一方仕事に邁進する涼子だったが、仕事上でも結局女としてしか評価されていないと知って傷つく

そんな涼子に、洋輔の同期・麻美が、IT経営者のイケメンを紹介すると言い出して…。


私は、中身のある女?


「髪色をワントーン落として…あと、トリートメントもお願いします。」

涼子は今、ヘアサロンに来ている。

なぜなら今夜、大学のサークルの先輩である麻美が、涼子と同い年のIT経営者・小林誠を紹介してくれることになっているからだ。

IT経営者と聞いた時は、『1967』出会ったような男しか想像できず全力で断ったが、麻美に見せられた小林誠のFacebookは涼子の考えをすぐに変えた。

小林誠は、涼子の好みど真ん中、塩顔の正統派美男子だったのだ。そそられるシャープな輪郭には、不覚にも見入ってしまったほど。

ブローしてもらいながら、涼子は彼の端正な横顔を思い出して思わずにやける。

今日の涼子の装いは、シンプルなVカットが美しいブラックのトップスに、グレーのワイドパンツ。可愛らしいスカートを選び外見で女をアピールするような真似は、絶対にしない。

高すぎないヒールで余裕を演出し、アクセサリーはもちろん本物のパールを選んで質の高い女であることを強調。セレブ気取りの安っぽい女と一緒にされてはたまらない。

バッグは嫌みがないよう、セリーヌを合わせた。

外見は華美にせず、あくまでシンプルに。しかし髪やネイルなど末端に時間とお金を費やすのがいい女の証だと、涼子は考えている。

―彼は、洋輔みたいに、見せかけに騙される男じゃありませんように。

自身は小林誠のルックスに大いに心奪われたにも関わらず、涼子は彼が本質を見抜く男でありますように、と祈るのだった。

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