硝子の少年 Vol.9

硝子の少年 最終回:君が幸せなら、それでいい。一途な想いの向こうで、男が悟ったもの

男なら誰にでも、忘れられない女がいる。

美しく、強く、狡猾な女、「エリカ」。

潤にとって忘れられない女は、彼女以外の誰でもない。

フリーライターとして地味な仕事をする潤と、その美貌ゆえに、煌びやかな生活を送るエリカ。彼女に強い想いを寄せる潤だが、当然ながら、まるで相手にされない。

彼女が狙うのは、自分の価値をさらに高められるような、ハイステータスの金持ちばかりだった。

にもかかわらず、潤は、どうして「高嶺の花」であるエリカを追い続けてしまうのか?

長年エリカを想い続ける潤は、何度傷つけられても彼女への想いは消すことができない人妻となったエリカに潤はまたしても誘惑されるが、 実は彼女には、他にも「愛人」の影があった...。


「彼氏って、どういうこと?」

あの晩、電話を終えたエリカに問うた。

「彼氏は彼氏に決まってるでしょ?」

面倒臭そうに答えた彼女は、しかし僕の反応を面白がるような素振りで、意地悪い笑顔を浮かべ「彼氏」について詳しく説明してくれた。

今どき子供のいない妻は、夫以外......


この記事へのコメント

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SAYURI
身を焦がすような情愛。
何度諦めようとしても、抗えない。

こんな相手に出逢えて、幸せと思うか否かは
自分次第。

楽しい事ばかりではないから。
私は、こんな身を焦がすような相手に
出逢えるのは幸せだと思いますけどね。

例え、実らない恋になったとしても

想い出として、余韻に浸れる恋があると言う事は
幸せなことです。
2018/12/02 21:102
No Name
これぞ純愛。見返りを求めないと言い聞かせて15年か…
解放された感かな、どうだろう。
オンナ冥利につきるだろうな、こんな関係。残酷だけど。
2018/11/10 23:541

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