みりんと俺 Vol.8

本命ではない女と迎えてしまった朝。疲れた男の心と体を、あま~く癒す朝食とは?

ようやく付き合えたと思った彼女が、「もうついていけない」と言い、俺の部屋を出て行った。

そんな彼女の気配が98%消えたガランとした部屋で、気を紛らわすために開けた、キッチンの戸棚。

そこにあったのは調味料。しかも、目についたのは、自分で買った覚えのない、何度か遊んだだけの女が残していった「みりん」。

部屋に残された、みりんと俺。

みりんを見るとあの女を思い出してムカムカしてきたが、所在無げにしているみりんを見ると何だかやる気がなくなった。

商社マン・マサシは、憧れの女性・早紀に離婚協議中だという衝撃の事実を打ち明けられる。もつ煮込みを作って彼女の離婚成立を待っていたが、その恋は賞味期限切れだったようで…?


朝も昼も夜も、ただあの人からの連絡を待つ日々


もつ煮込みともに送った「ずっと待っています」というメッセージ。既読にはなったものの、一向に返ってくる気配はない。朝起きてから、夜寝るまで、ずっとiPhoneの表示を気にする日々が続く。

まだ、離婚協議が成立していないのだろうか。それとも、もっと他の理由があるのだろうか。考えても分からないし、かと言って諦めることもできなかった。

LINEを送り続けても、既読になる内は、俺の気持ちは収まらない。彼女のFacebookもInstagramも、更新されることはなかったが、たまにFacebookでタグ付けされている彼女の姿を見ると、胸が苦しくなった。


―SNSってその人の近況が分かるから便利だけど、こうやって繋がっていると思うと諦めきれないな。


今まで女性を弄ぶ側だったはずなのに、早紀さんと出会ってからはセンチメンタルな男になり下がってしまった。

そんなことを考えていたとき、一通のLINEが届いた。

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