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裏軽井沢 Vol.1

裏軽井沢:3代続く別荘民に聞いた、真の軽井沢を味わう9つの心得

7:スーパーは軽井沢の社交場


軽井沢を訪れたら、別荘民は必ずスーパーに顔を出す。その際に注意したいのが服装だ。

スーパーには、地元民、観光客も混在しているが、服装ですぐに見分けがつくのも軽井沢ならでは。

観光客風なスニーカーや斜めかけバッグはNG。体型を隠すチュニックは地元民。テニスウェアとゴルフウェアは万能の別荘民スタイル。

由緒正しき軽井沢別荘民は、アクセサリーや洋服までも軽井沢で調達している。オーダーメードや一点もののインポートが多いからだ。彼らは、オリジナリティとオンリーワンに目がない。

鳩山由紀夫元首相の個性的なシャツも、テレビ画面で見ると違和感があるが、軽井沢でお会いすると「普通」に見える。ちなみにダークスーツは不動産業者かVIPのSPと間違われるので絶対に着てはいけない。

8:夕暮れ時の大賀ホールの魅力


ソニーの名誉会長だった故大賀典雄さんが寄付した音楽堂、大賀ホール。

音響の良さは世界一と言われ、郡部の小さな町ながら、ヨーヨー・マやフジコ・ヘミング、チョン・ミョンフンなど錚々たる音楽家が演奏している。

そのコンサート会場こそが、真の社交場。着飾った由緒正しき紳士淑女が何百人と集う。

サマーシーズンのコンサート会場なら、美しい音楽と避暑地のハイソな雰囲気に浸れること間違いない。

大賀ホール以外にも、ホテルやカフェ、教会などで数々のコンサートやイベントが開催されている軽井沢。知り合いが出来たら、必ずと言っていいほどコンサートやイベントに誘われるので、ぜひ顔を出してみよう。

9:ギャラリー巡りこそ醍醐味


別荘民が美術館へ行く目的は、絵画鑑賞ではない。多くの場合がコンサートやサロン講座に参加することなのだ。

彼らがアート鑑賞する場合はギャラリーへ行く。美術館では作品を見ることしかできないが、ギャラリーなら、気に入った作品をすぐに買うことができるからだ。

軽井沢では3歩歩けばギャラリーにぶつかる…というくらい、ギャラリーが点在している。馴染みのギャラリーができれば、時折開かれるパーティーにご招待されることもあるので、レストラン同様、気に入ったギャラリーの常連になろう。


第一回目、裏軽井沢。軽井沢が好きという貴方は、9つのうちいくつ軽井沢事情を把握していただろうか?

知れば知るほど奥が深く、その魅力にエグゼクティブたちが引き込まれる理由も、わかってくるだろう。

次週は、軽井沢の奥深い朝食事情に迫る。

裏軽井沢

軽井沢の魅力を、あなたは本当にご存知だろうか?

まさか、アウトレットで買い物をして、旧軽井沢銀座をうろついただけで、軽井沢を知った気になっているのではないだろうか。

真の軽井沢の姿は、彼の地に別荘を持つ者のように過ごさなければ、見えてこない。とはいえ、別荘所有者でも130年の歴史を誇るこの避暑地では、別荘所有歴10年未満はまだまだ新参者の域。

この連載では、三代前から別荘を所有し、幼少から軽井沢を訪れている作者が、隅々まで軽井沢を知っているからこそ語れる、「裏軽井沢」について紹介する。

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