
裏軽井沢:3代続く別荘民に聞いた、真の軽井沢を味わう9つの心得
1:先ず、「軽井沢用語」を抑えよ
「朝吹家にはよくお茶を飲みに伺いましたの」
「曽祖父はノーマンさんとテニスをしていてね」
なんて固有名詞連発の会話が軽井沢の日常茶飯事。
実は軽井沢用語の多くが、軽井沢の歴史やゆかりの人物にちなんだもの。
軽井沢の道路は「鳩山通り」「大隈通り」「堀辰雄の道」「近衛レーン」「細川レーン」といった具合で、歴史上の財界人、政治家、芸術家の名前や、ゆかりの別荘地なども知っておかないと情報収集もろくにできない。
華族出身者に会うことも軽井沢では多いので、軽井沢の歴史書と華族総覧の常備は必須である。
2:観光客が寄り付かない“老舗”を知っているか?
軽井沢にゆかりある由緒正しき人々は、代々、ご贔屓にしている店が必ずある。その多くは創業○十年の老舗ばかり。
ちなみに「旧軽井沢銀座」という名称は、東京・銀座のお店が夏季出張店を出していたことに由来している。
例えば松屋、明治屋、竹葉亭、ソニープラザ、紀伊国屋など。「戸越銀座」の銀座とは、全く意味が違うのだ。
約99%が美食家な軽井沢別荘所有者。東京の出張店や地元の老舗洋食店、蕎麦屋などを愛用する傍ら、新店の情報にも敏感で、TPOで使い分けている。
看板も出ていないような老舗店は当然、ガイドブックには載っておらず、軽井沢人脈のネットワークに頼るか、ひたすら足で探し出すしかない。
3:長期滞在でこそ、魅力が増す
新幹線で東京から1時間余りの距離にある軽井沢。日帰りでもそれなりに楽しめるが、宿泊してこそリゾートの醍醐味が感じられる。
夕方のひんやりとした空気や暗闇の森に響く虫の音、無数の星が輝く夜空は、この地が浅間山麓に広がる高原であることを噛みしめさせてくれる。鳥のさえずりが目覚まし時計…なんて贅沢も。
ちなみに近年の軽井沢別荘民の夏バテ防止法は、別荘から新幹線で東京に通勤し、夜はまた別荘に戻って睡眠を確保するという。
ホテルや貸別荘に連泊、そこから新幹線で会社へ通勤してみる。一度は真似してみては?