平凡な幸せが恐怖に変わるとき
半年後に迫った入籍と挙式のために同棲を始めたユリだったが、「何にする?」「何でもいいよ」の押し問答に耐えきれず家を飛び出してしまった。
ユリ30歳、11月の出来事だった。
プロポーズのときに感じたかすかな違和感は大きくなるばかりで、それを受け止めようにも擦り合わせようにも......
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半年後に迫った入籍と挙式のために同棲を始めたユリだったが、「何にする?」「何でもいいよ」の押し問答に耐えきれず家を飛び出してしまった。
ユリ30歳、11月の出来事だった。
プロポーズのときに感じたかすかな違和感は大きくなるばかりで、それを受け止めようにも擦り合わせようにも......
東京都港区。
刺激的なその街で、「もっと上の自分」を常に夢見て追い求める。だが、こんな疑問を持つこともある。
−「もっと上の自分」を目指すのが、真の幸せなのだろうか?−
日当たりの良い静かな住宅街の中、朝起きると目の前には緑が生い茂っている。朝食は、美味しいパンを、大切な人とゆっくり食べる。
一見何でもないような日常に、真の幸せがあるのではないだろうか?
可愛らしい外見とは裏腹に強い自立心を持ったユリが、代々木上原という地で、迷い、葛藤しながら自分らしさを取り戻す。
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