商社マン優作 Vol.12

商社マン優作:同期の中で最速出世!と思いきや...熾烈な社内の出世競争で生き残るのは誰?

ー総合商社に入れば、人生、一生安泰で勝ち組。ー

東京において、商社マンというのは一見、社会的ステータスの高い、万能なカードに見える。

しかし、果たしてそれは事実なのか?

商社という舞台には、外部からは計り知れない様々な人間模様があり、出世レースに関する嫉妬と憎悪に満ちた縦社会のプライド合戦も繰り広げられている。

早稲田大学商学部卒業後、大手総合商社に入社した優作。彼の商社マン人生は、薔薇色なのか、それとも?

赴任先でバナナ・プリンスになったが、帰国と同時に新たな事業部に飛ばされた31歳。家庭を持ちながらもローンに不安になる34歳コネと欲望が渦巻く商社で、優作は上に行けるのか...!?


上の立場になったら分かる、可愛い後輩と普通の後輩


荒木部長代理の話を聞いた日から、言われた言葉がずっと心に引っ掛かっていた。

「花澤部長とちゃんと話し合え、賢治には気をつけろ」

一体、どういうことなのだろうか...

確かに、賢治とは色々あった。しかしここ最近、前みたいに連日飲みに行くことはないにしても、仲は回復していた。過去のことは洗い流そうとしていた所だった。

「優作課長、この資料見ていただけますか?」

入社2年目の新人・太輔に話しかけられハッと我に帰る。最近は部下も増え、気がつけば課長になっていた。すっかり中堅だ。まだ上の人数は多いが、そのうち上の世代はごっそり退職するので一気に人数は減るだろう。

そうなったら、一気に出世できると目論んでいる。でも、上の世代が抜ける前に同期より頭一つ抜けていたい。賢治よりは絶対先に出世したい。

「課長、聞いてます?」

「あ、太輔ごめん。違うこと考えてた。で、何?これ見ればいい?」

「もー優作課長、頼みますよ」

最近の若い奴らは楽でいいな、と思う。前ほど上からお酒も強要されず、飲みに行くのも断れる。俺らの世代は体育会系の部活動かと思うくらい、酷かったのに。

「お前ら、楽でいいな」

そんな世代の中でも、人懐っこくてアツい太輔は可愛かった。昔、自分もこんな風に上司の目には映っていたのだろうかと考える。上の立場になって初めて分かること。可愛い部下もいれば、そこまで感情が入らない部下もいる。

きっと、昔の俺は後者だったんだろうな。

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