SPECIAL TALK Vol.16

~ITの力を駆使して日本の高品質な化粧品で世界を制す~

2020年のニューリーダーたちに告ぐ

コスメ・美容の総合サイトである「@cosme(アットコスメ)」。クチコミやランキングを主体とし、女性から圧倒的な支持と信頼を得ている。その事業領域は拡大を続け、マーケティング、eコマース、リアル店舗運営、美容事業支援、そして海外輸出などと多岐にわたる。

この「@cosme」を生み出したのが、株式会社アイスタイル代表取締役社長兼CEOの吉松徹郎氏。コンサルティングファームからキャリアをスタートさせ、見事に事業を成功させた。

彼が考える、日本が海外で戦う策とはいったい何か。次世代のリーダーになるヒントがココに。

吉松徹郎氏 株式会社アイスタイル代表取締役社長兼CEO

東京理科大学基礎工学部卒業。1996年アンダーセン・コンサルティング(現・アクセンチュア)入社。1999年にアイスタイル設立、同年12月に「@cosme(アットコスメ)」をオープンし、2012年に東京証券取引所一部上場。現在、同社代表取締役社長兼CEO

金丸:本日はお越しいただき、ありがとうございます。

吉松:こちらこそお招きいただき、本当にありがとうございます。私は学生の頃から金丸会長のことを存じ上げておりまして、今日お会いできて感無量です。

金丸:それは光栄です。今日は『銀座みやま』というお店で、長崎の美味しい食事を楽しめますのでご期待ください。早速ですが、吉松社長は理系のご出身ですよね。

吉松:基礎工学部で生物工学を専攻していました。

金丸:そこからコンサルティングを目指すというのは、かなりユニークですよね。

吉松:そうですね。卒業後は大半がMRや研究職に進んでいましたが、私はそういったところに惹かれず、広告や商社、メーカーなど華やかな企業ばかり受けていました。在学中はアメフトやアルバイトに精を出していて、特に軸もなく、もちろん起業なんて少しも考えたことなく就職活動に突入したこともあり、結局自分が何をしたいのかわからないまま、いくつかの企業から内定をいただきました。そして、ある企業の内定式に行ったのですが、そこで「みなさんは、これで一生の仲間です。これからは一生困ることがないように、何をすべきか考えてください」というスピーチがあって……。聞いた瞬間、愕然としましたね。「こんな保守的な考え方をする会社には、身を預けたくない」と思い、内定を辞退しました。

金丸:そうなんですか。確かに内定式でそんなことを言われてしまうと、ある学生にとっては安心なのかもしれませんが、げんなりしてしまう学生もいるでしょうね。

吉松:そんなこともありまして、自分が何をしたいのか見つめ直すために就職浪人をし、もう一度就職活動をするなかで、コンサルティング業に興味を持ち、アンダーセン・コンサルティング(現・アクセンチュア)に入社しました。

金丸:入社されたのは、何年ですか?

吉松:1996年です。

金丸:アクセンチュアから起業する方は多くいらっしゃいますが、そのなかでも吉松社長は、成功者の筆頭というイメージです。

起業する仲間に触発されて、自ら起業の道を選ぶ

金丸:入社からどのような経緯で、起業にいたったのですか?

吉松:実は起業する気はあまりありませんでした。きっかけとなったのは、自分の周りでポツポツと起業する人が出てきたことです。「就職活動を一緒にしていた仲間が、起業して本を書いた」、「ベンチャーをはじめた」という話が聞こえてくるようになり、実際にその友人の会社を見にいっては、面白そうだと感じていました。そのうちアクセンチュアの同期で、いまエンジェル投資家として活躍している松山大河さんから、出資者を探しているという話がありまして。そこにボーナスを全額つぎ込んだりしているうちに、自分でも起業したいと思うようになりました。

金丸:自分から起業というより、周りに触発されて、という形だったのですね。しかし、事業として化粧品を選択されたのは、また興味深いですね。

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