代々木上原の女 Vol.3

代々木上原の女:26歳、幡ヶ谷在住のOLが送る“地に足のついた”港区より上質な生活とは

埼玉県出身のユリ、26歳。大手損害保険会社でエリア総合職として勤務。強い自立心を持った彼女が、彼氏と同棲していた港区を抜け出し、代々木上原という地で、迷い、葛藤しながら自分らしさを取り戻す。

南麻布に住む彼氏・聡のレシート明細を見て浮気を知ったユリは、会社の先輩・綾子に憧れ、代々木上原から徒歩圏内の幡ヶ谷エリアに引っ越す。一人暮らしにも徐々に慣れ、代々木上原の上質だけど、普段着感覚のレストランを開拓したり、楽しさを感じていたが…?


港区でのお食事会の楽しさなんて、もう忘れた?


セレクトショップ「Burnish」で綾子と会って以来、会社でもちょくちょく話すようになった。大抵はとりとめもない話で、朝の電車の混み具合とか、美味しいパン屋の話が主だ。

綾子も入社して以来ずっと港区の白金台住まいだったが、結婚を機に代々木上原へ引っ越した。「白金台時代に、散々遊びきったからもう満足」と語る彼女の目に迷いはない。代々木上原に越してから、ピラティスを始めたり、週末は得意の料理に打ち込んだりしているらしい。

「今の真剣な悩みと言ったら、冷蔵庫の残り物で夕飯のメニューを考える時くらい(笑)。」

ユリもこれには激しく同意した。港区時代のホームパーティーやお食事会なんて、もう遠い過去のようだ。

あんなことに神経を割いているくらいだったら、冷蔵庫にある食材を腐らせないように、日々夕飯のメニューを考えている方が精神衛生上よほどいい。

ついに憧れの綾子のマンションへ…?


そんな日々を送っていたある日、綾子夫妻の住む大山町のマンションに招待された。引っ越したばかりなので、毎週末誰かしらを招き、料理を振る舞うらしい。

良かったらボーイフレンドも一緒に、と言われたが、誘う相手もいないので玲子を誘うことにした(社外の人がいいとリクエストされたのだ)。彼女のフットワークの軽さには定評があるし、人見知りもしない。

玲子は少し渋りながらもOKしてくれた。しかし、来週やるお食事会の人数が足りないから、と数合わせで出席することを交換条件にされてしまった。

【代々木上原の女】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ