
~囲碁の盤面には経営の縮図がある。リーダーを目指す方こそ、挑戦して欲しい~
2020年のニューリーダーたちに告ぐ
「先手」「布石」「序盤」「一目置く」。いずれも囲碁を語源とする用語である。経営戦略的視点を求められるその共通性から、今若手経営者の間でも趣味に持つ人が急増している囲碁。
今回のゲストは、20歳でプロとなり、姉・万波佳奈氏との姉妹棋士としても活躍する、女流囲碁棋士の万波奈穂氏。多くの一流経営者が囲碁から学ぶ経営のヒントとは? そして、一流棋士の持つ思考とは?
次世代のニューリーダーたる東京GENTSが社会を勝ち抜くためのヒントがここに。
金丸:本日はお越しいただき、ありがとうございます。
万波:こちらこそ、ありがとうございます。これまで、このコーナーに登場されているのが著名な方ばかりなので、とても緊張しています。
金丸:今回は趣向を変えて、若い女性のゲストに登場いただきました。万波さんといえばお姉様の佳奈さんとの姉妹棋士として、囲碁界はもちろん、テレビや雑誌などのメディアでもご活躍されています。経済界の方々とのお付き合いも多いと伺っています。
万波:そうですね。ここ最近は、囲碁をする経営者の方が大変増えていますからね。
金丸:万波さんは幼少期から囲碁を始められていますが、ご両親が囲碁をされていたのでしょうか?
万波:いえ、父と祖父は囲碁ファンではあったのですが、正直、それはあまり関係なくて……。
金丸:どのようなきっかけだったのでしょう?
万波:父と祖父に薦められたのもありますが、最終的には母からのプッシュがきっかけになりました。あるとき、たまたま母が「子どもに習わせる趣味の一覧」という本を読んでいまして、囲碁を気にかけていたそうです。ちょうどそのとき、近所に囲碁教室を見つけて、「コレだ!」と思ったらしいのです。
金丸:お母さんは囲碁をやっていらしたのですか?
万波:いいえ、ルールも知りませんでした(笑)。
金丸:そうなんですか。面白いお母様ですね。
万波:また父が転勤族だったので、ピアノのような大きなもの、つまり、引っ越しのときに邪魔になるような趣味ができなかった、という事情もありました。
金丸:碁盤は邪魔にはなりませんからね(笑)。
万波:はい、碁盤だったら引っ越しの際、手で持っていけますし。ほかにもお絵描き教室とか水泳とか。とにかく、持ち運びのない習い事をしていた記憶があります。