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  • 野心のゆくえ Vol.2

    野心のゆくえ:会社員に限界を感じ、起業を果たした30歳。順調に業績を伸ばすも、1年後は……?

    ちょっと冴えない男が、いくつかの出来事をきっかけに、劇的な変貌を遂げることがある。
    それは東京ドリームと言っていいほどの、鮮やかなサクセスストーリー。
    この物語の主人公は、まさにそんな男。
    ポジティブで野心家、人生を楽しむ事をモットーにしている男の、成功までの約10年にわたる物語である。

    第1話:同期と比べて壁にぶち当たる27歳男。尊敬する先輩の一言に心えぐられた夜


    30歳:得意分野で起業。忙しくも充実した日々を過ごす


    「では社長、今日はありがとうございました。」

    深々と頭を下げられ、翼は恐縮しながらも悪い気分はしないな、と酔いが回った頭で考えていた。

    ―あの時、会社を辞めて本当に良かった―

    こんな姿、3年前までは想像もできなかったな、と翼は感慨にふける。30歳になった翼は、レストランのコンシェルジュサービスを立ち上げ、社長として忙しくも充実した日々を過ごしていた。

    同期との差を感じ始めた26歳、自分の武器は何なのかを本気で探したが、一人で考えてもなかなかコレというものが思い当たらず、悶々とした日を過ごしていた。仕事はイマイチだったが、27歳になって作ったダイナースクラブの特典を使って、彼女の優香と一緒にレストラン巡りをするのが唯一の楽しみだった。

    だがそのレストラン巡りが、結果として仕事への飛躍にも繋がっていた。”グルメ通”という翼の話を聞きつけた事業本部長クラスからも「最近いい店ないか?」と声をかけられるようになったのだ。それをきっかけに、他部署の部長たちとも接点が生まれ、同僚からも一目置かれるようになった。

    そんな風にきっかけは、仕事内容とはまったく関係なかったが、コツコツ型の仕事スタイルの翼が、目立たない所で実直に仕事を進めていたことが評価されるようになった。それからは仕事の面白さに目覚め、メキメキと頭角を現し、同期のトップたちと肩を並べるようになった。そして気付けば29歳を目前に、順風満帆な会社員生活を送っている自分がいた。


    だが、向上心の強い翼は、同時に不満と新たな焦燥感を抱えるようにもなっていた。これから先の会社員人生を想像しても、自分が稼げる額は頭打ちになる。どんなに出世しても今の会社にいる限り、見込める年収はたかが知れている。

    そんな思いに駆られていた頃、大学時代の友人がベンチャー企業を立ち上げたという話が耳に入ってきた。広告代理店を立ち上げ、ネットを駆使して破竹の勢いで成長していると聞いて刺激を受けた翼は、自分も何か始めようと起業を真剣に考え始めたのだった。

    起業するならIT分野の経験を生かして、自分の興味のあることで始めたいと考え、辿り着いたのが現在のコンシェルジュサービスだった。今まで、社内で「いい店ないか?」と聞かれて、最適なレストランを紹介していたように、ネットを介して用途に合わせたレストランを瞬時に提示するのだ。

    起業を決めてからは早かった。どんなに残業で遅くなっても、自宅に帰るとシステムの設計をコツコツ進めた。優香には申し訳なかったが、休日もデートはせず、とにかく没頭していた。

    そして遂に、30歳で会社をスタートさせた。会社といっても、まだ翼一人だけだ。それでも自分の名前の上に「取締役社長」と書かれた名刺を見ては、大きな達成感に包まれた。

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