その名は、サエコ。 #東京悪女伝説 Vol.7

東京悪女伝説:罠を仕掛ける女と、罠にかけられる女。

役者は揃った。サエコを中心に、5人の女たちが繰り広げる攻防戦。 身近な女の、大富豪との熱愛発覚。 その時、女たちは何を思うのだろうか?池に投げ入れた小石の波紋が広がってゆくように、一人の女の熱愛発覚は、女たちの心をざわめかせて・・・

前回、サエコのサークル時代の同期で、現在地方局の女子アナをしている"アン”が、サエコ熱愛の噂を聞き、悪意剥き出しに、何かを企んでいたようだが・・・

「私よりイイ男と結婚するなんて許せない。」心に潜んだ毒は女たちを狂わせて行く・・・。

前回:「東京悪女伝説:「私よりイイ男との結婚なんて許せない」ライバルの女の悪意が、狼煙を上げる。

今年、28歳。女、背水の陣・・・!?


27歳のアンも、サエコの同期さとみも、そして、サエコも今年、28になる。

若い女の価値が高い東京恋愛市場において、そろそろその強力な武器を手放さなければならないときの、背水の陣の精神状況をなんと表せばいいのだろうか。

「30歳以上・未婚・子ナシ」の女性を“負け犬”と定義した酒井順子の功罪は大きい。28になる女たちは、隣の女の状況を絶えずチェックし、自分の進捗との答え合わせに余念がない。我先にと、内心つぶやき毒づきながらも、笑顔を絶やさず独身行進曲を歩いている。



Facebookで、サエコの彼氏と、共通の友達で表示されたのは、アンにかねてより熱を上げている男だった。同じサークルの1つ上のキン肉マンのような顔をした繊細さのかけらもない、二流代理店の男。

「女友達は、美しくなければいけない。」と考えているアンは、男友達にも然るべき基準がある。「花」か「団子」、つまり、見た目麗しきイケメンか、高スペックのおしょくじがかり。その持論に基くと、そのキン肉マンは、「男友達」ですらない「ただの知り合い」だったのだが、「共通の友達」フラグが立った瞬間、大富豪へと導いてくれる道先案内人として、「使える男」に昇格した。

その男曰く、サエコの彼氏がホスト役をつとめるホームパーティーが今月末にあるという。

広尾にある彼の自宅で、定期的に開催されているというホームパーティーは、毎回50人を超える人が集まるという。人脈を広げる場ともなっており、参加者は、友人知人を思い思いに連れてきていいということらしかった。KRUGやルイ・ロデレールの最高級クリスタルが並び、銀座久兵衛からの出張鮨も振舞われるという大判振る舞いで、生ハムの原木に、大きなパルミジャーノ・レッジャーノやグラノ・パダーノを器にしたチーズのリゾットが並ぶという。

そこには、サエコの彼氏の他にも名だたる経営者が揃ってるというから・・・

アンは舌なめずりをしながら、再来年には手にしているかもしれない、軽井沢の別荘や、沖縄のリゾートのことを考えてにやけが止まらない。

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