SPECIAL TALK Vol.1

~やりたいことがあれば、リスクをとって挑む。チャレンジすることで成長できる~

手を挙げて、自分の環境を変える

金丸:新浪さんは三菱商事に就職された後、砂糖部に配属されたのですよね。非常に業績が厳しい部署だったようですが、それだと出世も難しかったのではないですか?

新浪:だから、僕は砂糖部から次の可能性にかけたいと手を挙げたんです。当時の上司が立派な人で、若い僕にずいぶんと好き勝手やらせてくれたのですが、もしそのまま砂糖部にいたらどうなっていたか……。
海外に出て、国内に戻って、また海外に出て、子会社に行って。そんな未来がはっきり見えてしまいました。会社に決められる将来なんて、つまらないじゃないですか。だから、こう言い続けたんです。

僕は砂糖部に入ったんじゃない、三菱商事に入ったんだ、と。で、僕はまず海外のビジネススクールに行きたかったので、会社の公募にチャレンジする訳です。

金丸:ハーバードビジネススクールですね。

新浪:実は僕は2度、社内の試験に落ちているんですけどね。100人ほどが応募して、パスするのは3人。もう社内の優秀な連中ばかりが受けに来る。
ただ、集団面接はリーダーシップを取ったヤツが勝ちですから、テーマを与えられると率先して"はい、××さんどう思いますか?"なんて、さっさとその場を仕切ってしまうので、すんなりパスできて(笑)。留学を目指して毎週土曜日は必ず図書館に通って勉強していましたから、論文も得意でした。

金丸:問題は最後の面接ですね?

新浪:役員と人事部による面接です。これが全然通らないんです。1回目のときは、論文を褒められましてね。「こんなに根を詰めて書いていたら、酒を飲んだり、カラオケに行ったりなんてこともないんだろう」と聞かれたので、いいえ、歌はうまくはないですが、カラオケは大好きです、と答えたら、成熟度が足りない、とバツをつけられてしまって(笑)。

金丸:2回目のときはどうだったのですか?

新浪:今度はウマの合わない人が出てきて、このヤローと思って言い返してしまった(笑)。それで3回目は、実は会社で行かせてもらうのは諦めていて、もう僕はハーバードの試験を会社を通さずに自分で受験して合格していたんです。
だから、もう受かっているからいいやと、3回目の面接では喋らずに静かにしていたら、「あいつは大人になった」と二重丸がついて合格してしまいました。いやもう、びっくりしました(笑)。

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