
~やりたいことがあれば、リスクをとって挑む。チャレンジすることで成長できる~
2020年のニューリーダーたちに告ぐ
今、もっとも話題の経営者、といっても過言ではないだろう。三菱商事から43歳の若さでローソン社長に転じ、昨年サントリーホールディングス代表取締役社長に就任した新浪剛史氏。
東京カレンダーのスペシャルインタビューとして、氏が新天地にどう立ち向かっていくのか、そして、次世代のニューリーダーたちに伝えたいメッセージとは何かを聞いた。対談者は、盟友であるフューチャーアーキテクト代表取締役会長の金丸恭文氏。
これからの日本を担う読者への成功へのヒントがここに。
金丸:ようこそおいでくださいました。
新浪:お招きいただき、ありがとうございます。
金丸:新浪さんは横浜のお生まれでしたよね? どんな子ども時代を過ごし、どんな将来を考えていましたか。
新浪:体が大きかったので、小学校の頃から暴れん坊でしたね(笑)。父が横浜港の荷役に関わる仕事をしていて、家にはよくアメリカのネイビーなんかが出入りしていました。言葉はわからないですが、みんなすごくフランク。こういう人たちとコミュニケーションができたらいいなと思い、いつかアメリカに行きたい、と小学生の頃から考えていましたね。
金丸:そういう思いが、後のキャリアにつながっていくわけですね。慶応義塾大学を出て三菱商事、ハーバードビジネススクール、ローソン社長、そしてサントリーホールディングス。新浪さんの経歴を見ると、まさにメインストリート、と思えるのですが、ご本人はいつも本当に謙虚でいらっしゃる。ご自身のキャリアをどう捉えているんでしょうか。
新浪:それがメインストリートだったか、なんてことはわからないんですよ、やっているときは。ローソンにしても、僕が行ったばかりの頃は、すごく苦しい状況でした。経営の舵取りをしていて、本当は怖くてしょうがない時でも、トップとしてはそんな姿を見せることはできません。張り子の虎のような気分の時もありました。