編集長オーツキの 磨け、バカ舌! 学べ、オトナの遊び Vol.25

熱帯夜でさらに発汗! カレーこそ最高のアテ

curated by
大槻 篤

給食の影響か、ご馳走といえばカレーと答えてしまうワタクシ。あれから幾数年、牛乳とカレーから、酒とカレーへ。すっかり中年になった今、カレーは酒の最高のアテとなっている。厳選した3軒で、茹だるような夜を乗り切ろう。

伊万里焼の器で提供する「西麻布・ビストロビーフカレー」¥2,000。グレープフルーツ果汁を使ったウォッカベースの「52番」¥1,300

名店の系譜を受け継ぐ、正統派カレー
『Bar Gojyuni-Ban』

カクテルの多彩さのみならず、ウィスキー約500種、ワイン約150種という豊富な品揃えで定評のあるオーセンティックバー。酒に一家言ある客たちが夜な夜な集うが、彼らの深夜の小腹を埋める人気メニューといえば「西麻布・ビストロビーフカレー」。

老舗イタリアン・キャンティ出身の料理人が生み出した欧風カレーは、ベースとなるスーゴ・ディ・カルネ(牛肉スープ)をなんと2ヵ月もかけて仕上げる力作ぶり。牛肉の奥深いコクに、炒め玉ねぎやトマトソースの旨みがプラスされ、その味わいはかなり濃厚。しかし後味にピリリと辛味が効いているのでしつこさを一切感じさせない。

このルーだけのオーダーも可能で、酒のアテにする常連客も多いとか。ベストマッチの1杯はやはり、店名でもあるカクテル「52番」。とはいえワインにもウィスキーにも合う懐深いカレーである。

マイルドな口当たりの後、仰天の辛さが!旬の野菜を使った野菜の「タイカレー」¥900。INCHGOWER¥2,400を合わせるのが大人の味

サラッとしたタイカレーは、ハイボールで
『月光浴』

麻布十番の裏路地にあるビルに、肩肘張らない開放的なバーがある。それが『月光浴』だ。壁一面に設置されたセラーにはワインが揃い、十番ならではの幅広い客層をも満足させるラインナップ。で、カレー。オープン以来人気のタイカレーが目当てで来店する人も少なくない。見た目はココナッツオイルが効いたマイルド味と思いきや、汗が噴き出す辛さ。グリーンカレーペーストを炒める時間を変えることで絡みを調整しつつ、コクを最大限に引き出している。この味に負けない、樽香がきいたバーボンのハイボールをぐいっと。その先には至福が待っている。

ダル・フォルノも買いにくるヨスコ・レンチェルのワイナリーでは、輿水氏とマダムの名を冠した特別ラベルを製造。レンチェルと輿水氏のコラボはマダムに運命といわしめたほど。コース¥18,000 ~

コースの後に唯一無二のカレーが
『燻』

銀座にある名店『煙事』のランチメニューからカレーが消えてしまった今、あの燻製カレーが食べられるのは『燻』のみ。オーナーで輿水氏が作る凄みのある自由な料理と、マダムが世界から買い付けたお酒の掛け合わせはいつも大盛況だが、〆に食べられるカレー目当てに来るお客も少なくない。ワインを煮詰めて作ったソースにゴロリと仙台牛が鎮座し、甘さと辛さが同時進行で突き抜けて行く感覚は、唯一無二。マダム推薦のワインとカレーの往復が止まらなくなる。

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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