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SPECIAL TALK Vol.136

~ずっと花と生きてきた僕にとって、花はコミュニケーションツール~

令和のニューリーダーたちに告ぐ


大阪・関西万博でのライブパフォーマンス、テレビ番組での出演者をイメージした花の飾り付け、話題の店舗や政府主催イベントの演出など、赤井 勝氏の活躍の場はジャンルを問わない。

かつて、当時のローマ教皇ベネディクト16世にブーケを献上したこともあれば、各国の在日大使夫人とともに花を生けたこともあるほか、花に自由にふれて身近に感じてもらおうと、園児たちと一緒に花を生ける「花育」も熱心に行っている。

自らの仕事を「華道」ではなく「装花(そうか)」と呼び、「花人(かじん)」と名乗る赤井氏の哲学と、その芸術性をどのように育んできたのかを探る。

赤井 勝氏 1965年、大阪生まれ。花という素材を通して心を伝えていくことこそ自分の仕事と考え、自らを「花人(かじん)」と称する。また自身の飾る花を、華道でもフラワーデザインでもなく、あえて「装花(そうか)」と呼び、スタイルや様式を極めるための花ではなく、見る人を心地良くおもてなしする、準備や飾りつけのための花というモットーを持ち、活動を続ける。


金丸:本日は、花人(かじん)の赤井 勝さんをお招きしました。お忙しいところお越しいただき、ありがとうございます。

赤井:こちらこそお招きいただきまして、ありがとうございます。楽しみにしていました。

金丸:今日の対談の舞台は六本木の『Restaurant O』。昨夏にオープンした「風土料理」を掲げるレストランです。シェフ自ら生産者のもとへ足を運んで、厳選した日本の食材によるコースを味わえるそうです。

赤井:料理もとても楽しみです。

金丸:さて、赤井さんは、花を飾ることを「装花」と呼び、ご自身を「花人」と名乗っていらっしゃいます。これはご自分で生み出した肩書ですか?

赤井:そうです。僕の母は花屋をやっていて、祖父母は花作り農家。僕自身、5歳からお花を習い、中学を卒業したあとすぐ花屋さんで働き始めました。ずっと花とともにいてるんで、「花の人」以外に言いようがないなと。

金丸:俳句は俳人、詩は詩人と名乗りますから、花人という肩書だって昔からあってもおかしくないと思います。赤井さんとしては、「華道家」よりもしっくりくるんですよね。

赤井:そうですね。僕は自分がやっているのを、華道とは思っていないんです。「道」と付くものは、ひとつのスタイルを極めるものです。でも僕の場合は、クライアントやそのとき手に入った花によって、あるいは花をどう見せたいかによってスタイルが大きく変わるので。

金丸:華道の流派が伝統的な老舗企業なら、赤井さんは次々と新しいことに挑戦するベンチャー企業のような存在ですね。

赤井:そんなかっこいいものじゃないですよ(笑)。

金丸:この対談では、これまでもさまざまなジャンルの芸術家の方々にご登場いただきましたが、私は花の世界は門外漢もいいところなので、今日はいろいろ教えてください。どうぞよろしくお願いします。

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