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SPECIAL TALK Vol.133

~地元・滋賀を愛し続ける自分なりの仕事の流儀がある~

金丸恭文氏 フューチャー株式会社 代表取締役会長兼社長
大阪府生まれ、鹿児島県育ち。1989年起業、代表取締役就任。日本ハンドボール協会会長。


音楽の力で、社会貢献とエンタメを結びつける


西川:もともとライブを乗り切れる体を作るためだったので、大会に出るつもりはなかったんです。ただ、通常ならすでに大会が終わっている時期だったのに、コロナで延期になり、滋賀大会のエントリーに間に合うタイミングだったこともあり、そこから一気に減量して。

金丸:出たら優勝しちゃった?

西川:そうなんですよ。「次は全国大会です」と言われ、コロナの影響で仕事も少なかったのもあって全国大会に出場したら、そこでも優勝。嬉しかったですね。自分では1回きりだと思っていたんですけど、コロナが長引いたので、翌年も挑戦できてまた優勝。

金丸:2連覇ってすごいですよ。簡単におっしゃいますけど、鍛えるのも、維持するのも大変でしょう。

西川:周りの協力も大きいですね。

金丸:アーティストとしての活動、体づくり、地元への貢献まで、ものすごく精力的だから、お若く見えるんでしょうね。

西川:いやいや、金丸さんこそ。僕の場合は落ち着きがないだけですよ。いくつになったらちゃんと落ち着けるのやら(笑)。

金丸:むしろ、そのフットワークの軽さが多くの人を巻き込んで、好影響を生み出しているんだと思いますよ。

西川:僕が独立した90年代後期は、個人でアーティスト活動をしている人が本当に数えるほどしかいなくて。今年で29期目ですけど、よくここまで続いたなって、自分でも思います。銀行や企業との打ち合わせに行くと、「で、会社の代表の方はいついらっしゃるんですか?」みたいなこともありましたから(笑)。

金丸:目の前にいるのに(笑)。

西川:だけど、少人数の個人事務所で何かをするには、外の人たちと積極的につながって、互いの強みを生かしながら協力していかないと何もできない。そういう長年の蓄積があったからこそ、今のような活動ができているんだと思います。

金丸:大きい組織に比べると決断のスピードも速いし、何より自分たちの魂や思いがこもった活動ができます。西川さんが地元の方たちに頼られて当然ですね。

西川:滋賀県知事にお会いして、いろいろな課題を伺うこともあれば、県民の方から「こんなことに困っているんだけど」「こういうことを一緒にやれないか」と相談されることも多いです。全然知らなかった世界のことを聞くと勉強になるし、やっぱり疑問とか問題点をたくさん感じるので、自分に何か力添えできることがあれば、と常々考えています。

金丸:西川さんは周りの力を借りつつ、すごく自然体にさまざまな挑戦をされていますが、その中心にはやはり音楽があるんですか?

西川:音楽の力って、やっぱりすごいじゃないですか。音楽は空気の振動を伝えます。振動が広がると、一瞬でその場の空気感を支配したり、変えたりできる。その音楽に、社会貢献活動やいろいろなエンターテインメントを掛け合わせることで、音楽の力をもっといい方向に使えると思うんです。滋賀に限らず、地方は少子高齢化で多くの課題を抱えています。農業はもちろん、教育とか福祉とか、そういった地域の課題を、アーティストという立場で行政とも協力しながら解決するお手伝いができたらいいなと考えています。

金丸:素晴らしい。ますます活動の幅を広げられていくことを期待しています。今度はぜひ、滋賀でお会いしましょう。今日はお忙しいところ、本当にありがとうございました。

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