東横線のなかでも最もスタイリッシュな店が集まる代官山〜都立大学。
その5駅に属する新店となれば、東京のフードシーンの旬を表す存在ともいえる。つまり、感度の高い大人が集まる場所なのだ。
今回は、代官山、中目黒、祐天寺にオープンした4店舗を紹介する。
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駅近の商店街に佇む酒場は、ただいまと言いたくなる心地良さ
渋谷からたったの3駅という立地でありながら、牧歌的な雰囲気が流れる祐天寺には余裕のある大人にしっくりくる店が点在。
そのなかでも昨年末にオープンした『かかと』は、着るほど肌になじむ服のように普段使いの心地良さを感じられる酒場だ。
店主が、「ほぼ地元の常連さんで落ち着いた大人の方が多い」というも納得の、なごやかなムード。
押しつけがましさが一切なく、言葉を聞かずとも「どうぞ、ごゆっくり」という心遣いが伝わってくるようで、自然と気分がほぐれる。
さりげなく季節の移ろいを感じさせる料理はすべてアラカルトで、ひとり客にはハーフでの提供も。
店主の父親が趣味で作陶しているという器に盛られた料理は、旬の野菜や魚が主役で、心が安らぐ滋味ぞろいだ。日本酒も旨口系から華やかなタイプまで。
ひとりでふらりと立ち寄れる洒落た店は、いざというときに頼れる一軒として、覚えておいて損はない。
代官山にある新しき隠れ家は知っていて損はない
日中は買い物や愛犬と散歩を楽しむ人たちで賑わうが、夜になると街が静まり、界隈に住む住民たちが路地裏のそこここに潜む“お気に入り”へと繰り出す。
今年2月に誕生した『PRIM』もそのひとつ。
カウンター主体のこぢんまりとした空間は、洗練された街に溶け込む温かなムード。
写真に収めたい美しい盛り付けに、おもわず胸が高鳴る
そんな気軽な雰囲気とは裏腹に、フランスで腕を磨いた店主が繰り出す料理はどれも本格的。自ら足を運んで探した全国の生産者たちの食材を、皿の上で美しく昇華させている。
「フレンチをもっと身近に」と、少量多彩な“豆皿”のほとんどが500円以内で、メインが2,000~3,000円台という手頃さもうれしい。
一番最初に出されるお通し「自家製発酵バタートリュフ」はこの店の名物。これ目当てに通う常連客も。
店主はソムリエでもあり、「グラスはお好みに合わせて60種ほど用意しています」とワインのバリエとクオリティーも文句なし。
ランチやアペロも評判で、代官山を普段使いするこなれた大人たちの行きつけに、さっそく仲間入りしている。
列をなす大人が恋焦がれるナポリの空気がここに
そのピッツァを食べたら、熱さもジューシーさも生地の香りも脳が覚える。
『ピッツエリア エ トラットリア ダ イーサ』が中目黒住民を虜にして早15年。昨年11月、同店が目黒川沿いに移転したことはうれしいニュースとなった。
なぜなら、席数が35席から80席に増え、より身近になったからだ。
“いきなりマルゲリータ”という衝撃を、中目黒の食通たちは知っている
「今日食べたい、と思った人も入りやすいように」とは、世界ピッツァ選手権で2年連続優勝を果たした店主の山本尚徳さん。
釜はナポリの修業先とまったく同じものを移転のために再発注。窯だけで中目黒にワンルームマンションを買えるほどかかったが、“世界一の窯職人”による必須品だから何物にも代え難い。
新店も変わらず前菜が充実しているが、「お腹ペコペコの状態で一発目にマルゲリータを食べたら衝撃的に旨いです。そのあと前菜とワイン。イタリアのお洒落なおっさんがやることです」と山本さん。
“中目のナポリ”だけの欲望の瞬間を、大人の嗜みとしてお試しあれ。
天井の流れるような曲線美が、スタイリッシュな空間に色気を添える
名古屋で産声を上げ、東京四谷に本店を構える国内屈指の天ぷらの名店『くすのき』が、次なる挑戦の地に選んだのは中目黒。
本店は白木のカウンターを設えた優美な和空間が広がるが、新店『天婦羅くすのき中目黒』はその印象が一変。コンクリートのカウンターとRの天井が、いい意味で天ぷら店らしからぬモダンさを放つ。
ひと口食べれば旬を感じる。これぞ大人の贅沢

揚げ手の手から皿に置かれるのも同店の名物。完璧な油切れにより実に軽やかで、なおかつ最後まで懐紙に油が染みないから驚かされる。薄衣でサクッと、味わいは濃く甘く、13品の天ぷらを平らげても食後にもたれない
揚げ手を務めるのは、『天婦羅くすのき名古屋』でも店を任された大将の市原辰也さんと、若手の揚げ手・橋本祐輔さん。
『くすのき』といえば、店主・楠 忠師さんが極めた素材ごとに衣を替えて食材の旨み、香り、食感を最大限に引き出す揚げの技術と、完璧な油切れを追求した「手で持てる」「懐紙に油がつかない」唯一無二の天ぷらが代名詞。
魚介類は豊洲を中心に三河湾からも仕入れる。
桑名産の「蛤」は、余分な水分を抜いてから揚げるため旨みと香りが濃厚。
本店の新規予約は受け付けていないが、こちらは一見客も歓迎。揚げ手たちによる、驚きと口福の“くすのきワールド”を堪能できる。
ともすれば渋くなりがちな天ぷらデート。だがここなら、洗練さと一流の味が共存した特別な時間を過ごせる。
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