SPECIAL TALK Vol.125

~卒業して気付いた「まだまだ何でもできる」。元アイドルの肩書に縛られず、自由に挑戦を続けたい~

金丸恭文氏 フューチャー株式会社 代表取締役会長兼社長
大阪府生まれ、鹿児島県育ち。1989年起業、代表取締役就任。


元アイドル、ピアニスト、MC、多くの経験で唯一無二の存在に


金丸:世の中に元アイドルもピアニストもMCも、たくさんいるじゃないですか。でも全部を組み合わせると、松井咲子という唯一無二の存在になる。いいところも悪いところも、全部組み合わせたときに、まったく同じという人はいませんから。

松井:みんなオンリーワンですよね。

金丸:そうです。どんな分野でもナンバーワンになるためには、努力だけじゃなくて、才能や環境も必要だし、長く続けている人にはなかなか勝てない。そもそもオンリーワンなんだから、その独自性を掘り下げて、自分に何ができるかを考えたほうがいい。

松井:振り返ってみると、高校時代に「私はナンバーワンじゃないんだ」と一度自信を潰されたからこそ、「これからどうやっていこう」と考えることができたように思います。

金丸:松井さんの歩みからすると、まだこれから先も変化があるように思います。今、何か挑戦したいと思っていることはありますか?

松井:海外でも活動できたらと思っています。実は昨年末、夫がシカゴでコント公演をしまして、私もそれについていって、ピアノを弾いたんです。

金丸:シカゴでコントですか。エンターテインメントというと、まずニューヨークが思い浮かびますが。

松井:シカゴで10年くらいスタンドアップコメディをされている日本人の芸人さんがいて、会場を押さえてくださったんです。シカゴはコメディが今すごく盛り上がっていて、ニューヨークやロサンゼルスに行く前に、「まずはシカゴ」という段階があるらしく。

金丸:すべて英語での上演だったんですか?

松井:はい、全編英語です。夫と日本の芸人さん5人で、20本ぐらいコントをやったんですが、コントとコントの間をピアノ演奏でつなぐのがシカゴでは主流らしくて。どこの劇場にもピアノが必ずステージの横にあるんです。

金丸:では松井さんはピアノ要員。繋がりますね。松井さんって、身近なところから挑戦を見つける才能がありますよね(笑)。

松井:海外に行くと、もっといろいろな音楽に触れたいという気持ちが湧いてきます。

金丸:ぜひいろいろな音楽に触れて、それを日本に持ち帰っていただきたい。何かに縛られることなく、どんどん海外にも、ジャンルの外にも飛び出してほしいです。

松井:そういえば、昨年末に14年間所属していた事務所が倒産したんですよ。

金丸:えっ!?それは大ごとじゃないですか。

松井:大ごとなんですけど、自分から辞めることはなかっただろうなと思うと、これも環境を変えるには、いいきっかけかもしれません。

金丸:予期しないかたちだったけど、強制的な再スタートもポジティブに捉えていらっしゃるんですね。「しなやかな強さ」とでも言うべきか、軌道修正を繰り返しながら、成長していく力を、松井さんから感じました。日本のアイドル像やピアニスト像をいい意味で破壊するようなご活躍を、期待しています。今日はお忙しいところ、本当にありがとうございました。

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