経営者がリアルに選ぶ“ビジネス会食”の名店8選。大人同士の距離が縮まる理由とは?

日々会食で東京の良店を訪れている日本を率いるトップエグゼクティブたち。

彼らが信頼を寄せてビジネス談義を交わし、時に寛いで癒やされる。そんな格別な魅力を放つレストランを教えてもらった。



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教えてくれたのは……

島田 亨氏


1965年、東京都出身。エンジェル投資家。株式会社インテリジェンスを設立後、株式会社楽天野球団代表取締役社長など複数の企業経営に携わる。

「私にとってレストランでの食事は、アートでありエンターテインメントです」

1.おまかせ6貫のあとはお好みで、しかも最高クオリティの鮨。高い評価をいただける佳店
『外苑前たけもと』

外苑前『外苑前たけもと』の内観

地下へと下りると、宮大工が手掛けた静謐な空間が現れる。カウンターは樹齢450年の檜材を使用


北九州の小倉で星付きの鮨店として人気を馳せていた『寿司竹本』。九州きっての名店が突然の閉店から1年後、東京は外苑前に拠点を移し再出発した。

実業家の島田 亨さんは、東京移転の背中を押したひとり。『外苑前たけもと』を贔屓にする理由をこう話す。

「都内の鮨屋は世界的にもクオリティが高く美味しいが、基本的には『おまかせ』ばかりで多くの食通たちは疲れてきています。

“たけもと”はおまかせの鮨は6貫ほどで、食事の早い段階から“お好み”で最高クオリティの鮨が食べられるため、お連れした皆様は口をそろえて高い評価をくださいます」

外苑前『外苑前たけもと』の竹本大輔氏

「握りはシャリが8割」と話し、酢飯の配合は秘密だが人生で一番美味しいと感じた銀座『やまいち』のシャリを追求しているそう。おまかせ¥38,500~


基本はおまかせが前提だが、客に合わせてお好みにも対応するのは「ベンチャー企業の方など、次世代の方たちに受け入れられる鮨屋を」という店主の竹本大輔さんが目指す店の在り方ゆえ。

外苑前『外苑前たけもと』のネタ箱


鮨種が美しく並ぶネタ箱を見せながら、竹本さんが産地や味わいの説明をしてくれる。この日は富山の牡丹エビ、三浦のサバ、浜中のうになど。

鮨種は「一番いいものが集まる」豊洲で仕入れ。

その日のネタ箱の披露から始まり、どれを握ってもらおうかと心を躍らせ、気の利いたつまみと酒を愉しみ、我儘に鮨をいただく。

外苑前『外苑前たけもと』の小肌


九州ではなじみのない小肌。『外苑前たけもと』では、小倉時代は浅締めにしていたが東京移転後はしっかりと酸味を感じる締め方に。

48時間浸水させてから炊く佐賀の減農薬米を使ったシャリも評判。

外苑前『外苑前たけもと』の「鯖のかぶら巻き」


おまかせのおつまみは3品ほどで、冬場は無漂白の白子や香箱ガニなどが登場。「鯖のかぶら巻き」は、自家製の千枚漬けで締めサバを巻き一晩寝かせた、酒を呼ぶ逸品。

江戸前鮨本来の嗜み方に立ち返り、それを満喫する粋な時間が食通たちの心を満たしている。

外苑前たけもと(外苑前) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

教えてくれたのは……

玉塚元一氏


1962年、東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業、ケース・ウェスタン・リザーブ大学経営大学院MBA修了、サンダーバード国際経営大学院修了。

「会食のお店は、お連れする方の雰囲気や料理の好みを最優先にセレクトしています」

2.70年代、80年代の音楽が流れる気鋭の空間のカジュアルさが好評を得る
『hakbo』

赤坂見附『hakbo』の内観


日没後の辺りがまだ薄明るい、わずか数十分の淡いひと時を薄暮という。

アラ還を迎えた店主の中西紫朗さんが、自身の世代にその言葉を重ね、同世代が集って憩う場所になるようにと『hakbo』という店名に想いを込めた。

繁華街の角に立つビルの5階に立地。エレベーターの扉が開くとペントハウスのような空間が現れる様はまさに隠れ家。カウンター、テーブル、ソファー席がゆったりとゾーニングされていて、会食からデートまで幅広く使える。

赤坂見附『hakbo』のスピーカー

カウンターには80年代製のSONYのスピーカー「エスプリAPM-8」が鎮座。天井にもスピーカーが2台設置されていて、抜群の音響空間で食事を満喫できる


中西さんはシンガポールチキンライスを一躍広めた『海南鶏飯食堂』の創業者。

新たな店では、こだわりのスピーカーから流れる良音に包まれながら日本酒と生ハムのペアリングを楽しめる、店主の“好き”を体現している。

赤坂見附『hakbo』の「生ハム原木カット」

世界に2%ほどしかいない純血統イベリコ豚を30ヶ月熟成させた生ハムは、噛むほどに深い旨みが広がる。味変で鰹節と一緒に。「生ハム原木カット」¥2,780


ここに月2〜3回通っているという常連客のひとりが、中西さんの大学時代のラグビー部の先輩である玉塚元一さんだ。

赤坂見附『hakbo』のBGMのレコード

BGMはジャズから歌謡曲までジャンルレス。客層や時間帯に合わせて中西さんやゲストDJが選曲


「カジュアルで店の雰囲気も良く店内にDJがいて70年代、80年代の曲が流れています。居心地の良さと店員さんの親切な接客が、会食でも好評です」

赤坂見附『hakbo』の「炙りしらす酒」

六本木『土佐しらす食堂二万匹』が監修する数量限定の「炙りしらす酒」¥1,150。目の前で炙る高知県産のしらすに熱燗を注ぐ、香ばしさと塩味が堪らない一杯


中西さんが「美味しさに衝撃を受けた」というハモンイベリコとその旨みを溶かす燗酒の相性は秀逸だが、「炙りしらす酒」や味噌やわさび漬けを合わせたアテのサンドイッチにカオマンガイなど、枠にはまらないラインナップが酒好きを翻弄する。

赤坂見附『hakbo』の「海老と蓮根とインゲンのシンガポールブラックペッパーソース炒め」

「海老と蓮根とインゲンのシンガポールブラックペッパーソース炒め」¥1,890


メインターゲットは50〜60代という客層の安定感で、大人が心置きなく寛ぐ秘密基地と化している。

hakbo(赤坂見附) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

教えてくれたのは……

小倉祥子氏


東京都出身。青山学院女子短期大学家政学科卒業。1999年、英国王立音楽大学にピアノ留学。2008年、家業の銀座テーラーグループに入社。2019年から現職。

「外食はお相手と関係を構築する、大切なひと時を過ごせる時間」

3.銀座の老舗らしい温かさと懐深きサービスは、お連れする皆様の笑顔を引き出す
『三笠会館 TEPPANYAKI 大和 麻布十番店』

麻布十番『三笠会館 TEPPANYAKI 大和 麻布十番店』の内観

和と洋が融合したモダン空間で、ライブ感溢れる鉄板焼きを堪能。


麻布十番にあるオープンしたばかりの『三笠会館 TEPPANYAKI 大和 麻布十番店』でもてなしてくれるのは、銀座本店で腕を振るっていた熟練の高山康明シェフ。

大事なゲストをもてなす会食で、ホストが絶対的な信頼を寄せるのが“老舗”の品質とサービス、そして品格。

そのすべてを満たすのが、銀座の三笠会館にある創業約60年の鉄板焼き店『大和』だ。そんな“大和スピリット”を受け継ぐ新店の『三笠会館 TEPPANYAKI 大和 麻布十番店』が麻布十番に誕生した。

豪奢な空間でいただけるのは、鹿児島から一頭買いした希少な「中山黒牛」など、最高峰の和牛や全国から集めた厳選素材の鉄板焼き。

麻布十番『三笠会館 TEPPANYAKI 大和 麻布十番店』のワゴンサービス


テーブルサイドに運ばれてくる、三笠会館伝統の前菜のワゴンサービスも健在。目の前でスライスされるスモークサーモンをはじめ、多彩な10品から好きな3皿を選べる。

ステーキをメインに、同店では伝統のワゴンサービスをはじめ、〆に『銀座洋食三笠會館』のカレーやオムライスを味わえるなど、ここだけのお楽しみを堪能できる。

麻布十番『三笠会館 TEPPANYAKI 大和 麻布十番店』の「黒毛和牛のタルタル」


「黒毛和牛のタルタル」(¥2,800)は同店限定の新メニュー。

認定生食用食肉取扱者の認定を受け、厳選された黒毛和牛の旨みとフレッシュな味わいを提供。

麻布十番『三笠会館 TEPPANYAKI 大和 麻布十番店』のガーリックライスのカレー

ディナーは三笠(¥16,000)、大和(¥24,000)、麻布(¥34,000)、十番(¥56,000)の4コースから選ぶことができ、どのコースにも前菜のワゴンサービスが付く


ガーリックライスのカレー(コース内の一品)は、『大和』と『銀座洋食三笠會館』の名物を一度に味わえる贅沢なコラボメニュー。

本店の常連である「銀座テーラー」の代表・小倉祥子さんもさっそく新店を訪れ、三笠会館の伝統と革新に魅了されたという。

「会食で重視するのは、作り手の顔が見える店や、作り手、サーブする人の人柄、仕事へのこだわりが感じられること。そして、値段以上の満足感。

目の前で調理してくれるシェフは、とても気さくで丁寧なおもてなしをしてくださり、お連れするお客様は皆様、笑顔で帰られます」

【個室Check!】最大8名まで入る優雅な空間

麻布十番『三笠会館 TEPPANYAKI 大和 麻布十番店』の内観


2名から最大8名まで利用できる、プライバシーが守られた個室も用意。

接待はもちろんデートや記念日利用にも重宝する。外国人客との会食にも喜ばれること間違いない。



老舗の伝統とホスピタリティが、会食を成功へと導いてくれる。

三笠会館 TEPPANYAKI 大和 麻布十番店(麻布十番) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

教えてくれたのは……

高島宏平氏


1973年、神奈川県出身。東京大学大学院修了。2000年、オイシックス株式会社を設立し、2024年にはシダックス株式会社を子会社化。

「“おいしい”料理をおすそ分けしてもらっているような、そんな気持ちになるお店が好きです」

4.なじみのあるおでんを会食で。ワインを合わせる意外性が会話を生むきっかけに
『びのむ』

広尾『びのむ』の外観

店は西麻布と広尾の間、堀田坂を上った住宅街にある一軒家


西麻布裏にひっそり佇む一軒家を改築し、『びのむ』がオープンしたのは2008年のこと。

おでん×ワインという斬新なコンセプトに加え、隠れ家感たっぷりのロケーションは相手への“サプライズ”としても機能する。

ビジネスシーンの切り札としても、いまなお、唯一無二の存在感が光る。

広尾『びのむ』の内観


銅製のおでん鍋を囲むように曲線を描く1階のカウンター席は、出汁の香りが食欲をそそる究極の“シェフズテーブル”だ。中央に立つのはシェフの島田典明さん。1階は3名から貸切可能で最大6名まで着席できる。

料理はおでんを中心とした「季節のおまかせコース」一択だが、「前菜や〆の土鍋ご飯に旬が感じられ、1年を通じて楽しむことができるのも魅力」とは高島宏平さん。

「おでんは誰にとってもなじみある料理ですが、地域によって特色もあり、会話のきっかけになりやすいんです。ここのおでん種は意外性のある組み合わせで、ゲストが『面白いね』と喜んでくれるから嬉しくて。

また、おでんのルーツは豊穣を祝う“田楽舞い”といわれ、なんとなく縁起もいいのも会食に利用する理由です」

広尾『びのむ』で提供しているワイン

ワインは軽めのピノを中心に、ボトルは200種類以上と豊富。日本ワインやナチュールもあり、オーナーの徳原 誠さんが好みに応じてセレクトしてくれる。グラスはシャンパンを含め常時10種類以上がスタンバイ。ボトルは1万円台から


『びのむ』ではワインとの相性を第一に考えた結果、昆布やカツオではなく鴨のコンソメだしを採用。

コクのある旨みと食材が溶け合うことで完成するおでん種は、名物「フォアグラ大根」を筆頭に独創的な全12種がラインナップ。

広尾『びのむ』の「フォアグラ大根」


不動の人気を誇る「フォアグラ大根」。

八丁味噌をベースに赤ワインや蜂蜜、エシャロットを合わせたソースが赤ワインとよく合う。

広尾『びのむ』の「白子」


冬季限定の「白子」。

クリーミィな味わいの奥で、ゆずと岩のりの香りが立ち上る。

広尾『びのむ』の「半熟玉子」


トリュフと黄身のコントラストが美しい「半熟玉子」。

すべて「季節のおまかせコース」(¥14,300)の一例。

【個室Check!】2階には温かい雰囲気の一室が

広尾『びのむ』の内観


よりプライベート感を味わうなら、白いテーブルクロスが非日常感たっぷりの2階の個室もオススメ。

2名から6名まで利用でき、チャージなしというのも良心的だ。



アットホームな空間もまた、相手の笑顔を引き出すのに十分だ。

びのむ(広尾) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

教えてくれたのは……

辻 庸介氏


1976年、大阪府出身。京都大学農学部を卒業後、ペンシルバニア大学ウォートン校MBA修了。ソニー株式会社、マネックス証券株式会社を経て、2012年から現職。

「レストランは、仕事で疲れ果てた脳と体を癒やす、充電スポットです」

5.若き焼き手による絶品串と気分に寄り添う一杯が、あらゆるゲストを楽しませる
『焼鶏 鶉(うずら)』

乃木坂『焼鶏 鶉』の梅園 瞬氏

大将を務めるのは梅園 瞬さん。最上ランクの紀州備長炭で香ばしく焼き上げる


星条旗通りの裏手に潜む間口の小さな焼き鳥店『焼鶏 鶉』で、夜な夜な集まり酒を交わすエグゼクティブたち。

焼き台の前に立つのは、27歳の梅園 瞬さん。年齢こそ若いが、料理人のキャリアをスタートさせたのは16歳と早く、18歳から焼き鳥職人を目指して都内名店で研鑽を積んだ実力派の若大将だ。

「鶏をこよなく愛するイケメン大将が、本当に美味しい焼き鳥を焼いてくれます」と、その腕に惚れ込んだ辻 庸介さん。

乃木坂『焼鶏 鶉』の「ササミ」

コースの1本目に登場する「ササミ」。塩は振らず、昆布出汁に浸したササミをレアに仕上げ、たっぷりのからすみといただく


名物は、薩摩黒鶏を丸ごと一羽仕入れ店で熟成させた熟成焼き鳥。

鶏を寝かせることで水分が抜け、身は柔らかくなり脂の旨みが増す。絶妙な火入れも評判だ。

乃木坂『焼鶏 鶉』の手羽先


手羽先は骨を抜いてパリッと素揚げ。

乃木坂『焼鶏 鶉』の〆のラーメン

〆のラーメン。薩摩黒鶏、与那国の塩、水のみで引いた、鶏の脂の旨みが抽出された雑味のないスープは飲み干したくなる旨さ


「経営者の方との会食は、美味しい食事とお酒があればM&Aの交渉などの難しい話も楽しく話せるので素敵な時間を過ごせます」と、辻さん。

乃木坂『焼鶏 鶉』で提供しているワイン

シャンパーニュやスパークリングも充実


お酒は同じビル内の飲食店で共有し、ワインだけでも3千本もの数を所有。

乃木坂『焼鶏 鶉』で提供している「吟天」

みりんや紹興酒のような熟成感を楽しめる「吟天」(グラス¥1,500)は、タレ焼き鳥と好相性


ほかにも日本酒、ウイスキー、ジンなどあらゆる種類、銘柄がそろう。

料理や気分に合わせた一杯を潤沢なストックから選べる贅沢さも、酒席の盛り上げに一役買っている。

乃木坂『焼鶏 鶉』の内観

席はカウンターのみ。ビジネスシーンでの利用が多く、ゆったりと落ち着いた客層の中で美味を堪能することができる


経営者たちの会食利用がほとんどという予約状況も店への信頼度の証しだろう。

焼鶏 鶉(乃木坂) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

教えてくれたのは……

轟 麻衣子氏


東京都出身。2006年、INSEAD大学院にてMBA課程修了。メリルリンチインターナショナル、シャネルなどを経て、2012年に帰国。2018年より現職。

「短い時間で相手と信頼関係を築く。レストランが果たす役割は大きいです」

6.プライベートな空間と完璧なおもてなし。心置きなく寛げる名店
『富麗華』

麻布十番『富麗華』の内観


日々、あらゆるゲストが訪れる麻布十番の名店『富麗華』。夜には、店の前に横付けする黒塗りの車が列をなす。

『中国飯店』グループのフラッグシップとして、最高峰であることは言うまでもない。

「訪れるたびに、素晴らしいおもてなしの心とホスピタリティを学ばせていただいています。特に支配人をはじめとするスタッフの差配はただただ、尊敬のひと言」と、轟 麻衣子さんも絶賛の声を寄せる。

麻布十番『富麗華』の「名物壺入りフカヒレの醤油煮込み」

オーダーすべきは「名物壺入りフカヒレの醤油煮込み」¥7,150。たっぷりのフカヒレに、上品なスープが絡み合う


ホスピタリティが息づくのは料理もまた然り。

アラカルトメニューで総数約200(!)、フカヒレ料理に至っては、常時10品がオンメニューし、いつでもゲストの「食べたい」に応えている。

麻布十番『富麗華』の「花穂紫蘇とホタテの彩り 卵白チャーハン」


卵白のみを使用し、ふっくらした食感の「花穂紫蘇とホタテの彩り 卵白チャーハン」(¥2,640)も人気。

麻布十番『富麗華』の劉 郷氏、石 嵐氏、雷 益進氏

左から上海キッチンの劉 郷さん、総料理長の石 嵐さん、広東キッチンの雷 益進さん。厨房に立つ全スタッフの確かな腕とチームワークをもってして、伝統の上海料理と洗練された広東料理が融合した『富麗華』の味が守られている


それを叶えるのは、本店伝統の上海チームと香港の厨師による広東チームの両チーム。

それぞれが腕を振るう、ふたつの厨房によって、贅を極めた美味を生み出している。

【個室Check!】バラエティ豊富な個室があらゆるシーンに対応

麻布十番『富麗華』の内観


全11室ある個室の中には、ヨーロッパの洋館を彷彿とさせるエレガントな空間も。お迎えからお見送りまで徹底したゲストファーストのもてなしが行き届き、その上質なサービスは圧巻。これも、ビジネスセレブから信頼される理由だ。

そして、趣向を凝らした美しい内装も『富麗華』ならでは。特に美しいアートワークに彩られたラグジュアリーな個室は、非日常世界そのもの。

その場に身を置き、最高の食材を味わい、上質なホスピタリティに身を委ねる。特別な、そして大切な日にこそ、ふさわしい舞台だ。

富麗華(麻布十番) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

教えてくれたのは……

南 壮一郎氏


1976年、静岡県出身。アメリカの大学を卒業後、モルガン・スタンレー証券を経て、楽天イーグルスの設立に携わる。2009年にビズリーチを創業。2020年より現職。

「誰かとの食事は、相手の立場や気持ちに寄り添って選ぶことを意識します」

7.旬の食材と職人の技。日本の魅力が詰まる天ぷらは会食の新しき提案になる
『天ぷらとワイン しの』

広尾『天ぷらとワイン しの』の内観


ダイナミック農法など、ワイン造りには月の満ち欠けが大事な要素であることから、満月をイメージした天井のカウンター席。正面にはピカソをはじめとする世界的アーティストの作品が並び、贅沢な時間を過ごすことができる。

満月の下、天ぷらとワインを楽しむ。そんな粋な仕掛けに心を掴まれないゲストはいないだろう。

西麻布交差点からほど近い外苑西通り沿いの2階に店を構える『天ぷらとワイン しの』。バーと言っても十分通用する空間だが、ここで味わえるのは職人が腕を振るう正統派の天ぷらだ。

「鮨屋に行き慣れている外国人の方でも、天ぷらは認知度が高い一方で、訪れたことがないという人が多いんです。こちらは日本の食材の素晴らしさを技術の高い天ぷらを通して体感いただけるので、とても喜ばれますね。

奥の個室はプライベートな話もしやすく、あらゆるシーンで選択肢に入ってくる使い勝手のいいお店です」とは、推薦者の南 壮一郎さん。

広尾『天ぷらとワイン しの』の「活き車海老」


独自にブレンドした自家製の塩、もしくは、出汁が効いた自家製の天つゆでいただく「活き車海老」¥1,500。

カラリと揚がった頭も絶品。

広尾『天ぷらとワイン しの』の「近江 澤井牛ヒレ肉」


雌牛のみを出荷するという、こだわりの姿勢に賛同して、メニューに加わった「近江 澤井牛ヒレ肉」¥3,000。

広尾『天ぷらとワイン しの』の「天シャンセット」


日替わりのシャンパーニュ1杯と天ぷら3品が味わえる「天シャンセット」¥3,800。食材は日によって異なる。この日は右から「極みの焼き芋」「桜海老のかき揚げ」「下仁田ネギ」。0次会だけでなく、2軒目として活用するのも粋だ。

「山の上ホテル」で腕を磨いた料理長の篠 彰喜さんとフランスで経験を積んだソムリエの山田晃一郎さんが阿吽の呼吸で繰り出す天ぷらとワインのマリアージュは、コースでもアラカルトでも楽しめるほか、軽くいただける「天シャンセット」もありと至れり尽くせり。

広尾『天ぷらとワイン しの』で提供しているワイン


ブルゴーニュを中心に王道から新進気鋭の希少ラベルまでがそろう。日本ワイン、日本酒も充実。

【個室Check!】ダウンライトで一層プライベート感たっぷり

広尾『天ぷらとワイン しの』の内観


カウンター席横の扉奥には、黒い壁と落とされた照明が密やかな雰囲気の個室が備えられている。

ゆっくり会話を楽しみたい会ならば、「おまかせコース」(¥20,000)とともに、ペアリング(¥15,000)をオーダーするのが正解。



一度訪れたゲストが自分も誰かを連れて行きたいと、予約を取っていくことも多いとか。

南さんの言葉通り、誰を連れてきても喜ばれる店に違いない。

天ぷらとワイン しの(広尾) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

教えてくれたのは……

金丸恭文氏


1954年、大阪府出身。TKC、ロジック・システムズ・インターナショナルを経て、1989年に起業しフューチャーシステムコンサルティング(現・フューチャー)を設立。

会食の店選びの極意は「相手の趣向に合わせたトータルバランス」。

8.遊び心ある仕掛けの数々が、ビジネスで出会った大人たちの心を開くきっかけに
『La BOMBANCE』

六本木『La BOMBANCE』の内観

長く伸びた向かい合わせで座るカウンターテーブルが斬新。店内には京都ゑびす神社の商売時繁盛の縁起物「人気大よせ」や福を呼ぶ置物などが飾られ、遊び心がそこここに


日本料理の伝統を踏襲し、自由な発想で創造性溢れるひと皿に昇華させる。

いまやひとつの料理ジャンルとして確立している“創作和食”。そのパイオニアが『La BOMBANCE』の岡元 信シェフだ。

「大きな個室があり比較的リーズナブルなため、肩ひじ張らずにお誘いしやすいお店。お料理も自由な発想と旬の美味しさを極めた創作日本料理で、開店当初より利用しています」と、金丸恭文さんも長年懇意にする。

六本木『La BOMBANCE』の「三冠王」


創業当時から続く名物の「三冠王」は、べっこう餡の代わりに鶏油や野菜だしと和の調味料を合わせた鶏だしの餡を茶碗蒸しにかけて仕上げる。通常はフォアグラ、フカヒレ、トリュフの三大珍味が多いが、この日はふぐ、蟹、フォアグラの冬バージョンが登場。

独立前は、日本料理『鴨川』や高級料亭『紀尾井町 福田家』などで修業。

その当時、和食が中華、フレンチ、イタリアンなどほかのジャンルとの垣根が越えられないことに納得がいかなかったという。

もっと美味しくなるのに認めてもらえない。ならば自分でルールを変えよう。それが、名物のフォアグラ・トリュフ・フカヒレの茶碗蒸し「三冠王」をはじめとする、岡元さんを象徴する創作和食の起点に。

味覚と視覚で料理を楽しむ提案も同店の魅力だ。

六本木『La BOMBANCE』の前菜盛り合わせ


前菜盛り合わせは4~5品が登場。この日は新年のお祝いをイメージした盛り付けに。

さわらのタタキとちり酢ソース、富山の甘海老昆布締め、蟹と銀杏のコロッケなど。繭玉を割るとナッツが登場。

六本木『La BOMBANCE』の「ぶり大根ごはん」


縁起物の食材と煮汁を一緒に土鍋で炊き上げた「ぶり大根ごはん」。

ぶりの照り焼きの脂と香りを纏ったお米が絶品。

六本木『La BOMBANCE』のメニュー表

“毎日が金曜日”のコンセプトから、メニューの曜日は常に“金曜日”。コース料理が謎解きになっていて、答えを考えながら料理を待つ時間も楽しく場が和む。ディナーコース¥18,000~


「メニューが“謎謎スタイル”ゆえ、お料理を解読する楽しさが加わり終始和やかに」と金丸さんが言うように、謎解きメニューも店でのお楽しみ。

そんな時間の共有が、ビジネスパートナーとの距離を縮める。

【個室Check!】照明が落とされたスタイリッシュな一室

六本木『La BOMBANCE』の内観


個室は最大8名席と、最大4名の2室を用意。

メインダイニングから少し離れていて、プライベートな集まりにも最適。シックな空間でゆったりと寛げる。

La BOMBANCE(六本木) | デートに使える東京のレストランはグルカレで予約

▶このほか:門前仲町の超人気ビストロ。『銀座レカン』の元総料理長が創り出す、圧倒的なクオリティに感動

東京カレンダー2025年4月号の表紙

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