オトナの5分読書 Vol.37

低年齢からのハードな塾通いがもたらす弊害。受験を突破し、名門校に通う子たちの悲鳴

幼い頃から、さまざまな習い事に通い、小学校に入ると中学受験に向けてハードな塾通いをする。そんな子どもたちが増えています。しかし、加熱する中学受験戦争の結果、心が壊れてしまう子どももいます。そうならないためには、どうしたらよいのか。

今回は、『子どもの隠れた力を引き出す 最高の受験戦略——中学受験から医学部まで突破した科学的な脳育法』成田奈緒子著(朝日新書)を紹介します。

▶前回:「円安の今こそハワイへ」投資生活45年超の85歳・現役投資家が勧めるワケ


▼INDEX

1. 「いい学校」を目指す子どもたち

2. 中学受験で心が壊れた子どもたち

3. 子どもの隠れた力を引き出す科学的な脳育法とは

4. 本書のココがすごい!

1. 「いい学校」を目指す子どもたち


晩婚や高齢出産、それに伴う少子化により、少ない人数の子どもに時間とお金を惜しみなくかけ、大切に育てる親御さんが増えています。

しかし、親がよかれと思って提供した教育が、子どもを追い詰めているケースも珍しくありません。

私はこれまで、脳科学者・小児科医として子どもの脳の発達を研究する傍ら、子どもの心身の問題に向き合ってきました。その中で、研究と臨床だけでは解決できない根本的な問題を感じるようになり、2014年に親子の支援事業「子育て科学アクシス」を仲間とともに立ち上げました。

相談に来られる親子の特徴として比較的多いのが、親御さんは高学歴で社会的地位のある職業に就き、お子さんも高偏差値の名門中学・高校に通っているという組み合わせです。

子どもたちのほとんどは、幼少期からありとあらゆる習い事に通い、小学校からは、中学受験に向けてハードな塾通いを経験していました。

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