オトナの5分読書 Vol.33

「ToDoリスト」は捨てていい。タスク管理を完璧にしても、結局“時間が足りない”ワケ

今回は、『「ToDoリスト」は捨てていい。時間も心も消耗しない仕事術』佐々木正悟著(大和出版)を紹介します。

著者の佐々木さんは、これまで「時間をうまく使う」「仕事のやる気を出す」「情報をシンプルに扱う」などといった仕事術についての本をたくさん書いてきました。

しかし、仕事術は「仕事を進める気持ちが十分にある」場合だけ有効なのであって、仕事をする気力がまったくなければ効力を発揮しません。

そこでそうした「そもそも仕事をする気に全然なれない人」のために、この本を書こうと思ったそうです。

▶前回:たった4日間で、時計の針を戻し若返る「毒出し」の方法とは。驚くほど体が軽くなる!


▼INDEX

1. ToDoリストは捨てていい

2. 私たちは、100分先の予測もままならない

3. なにが起きても「消耗しない」と決める

4. 「時間」を投資しない

5. どんな状況でも時間はいくらでもある

6. 本書のココがすごい!

1. ToDoリストは捨てていい


一般に多くのビジネス書では、「リストを作り、それを実行する」ことを主張します。

たしかにそれはそれでいいでしょう。うまくいく限り、やって損はありません。

しかし、「仕事が捗らない」「タスクリストに沿って行動できない」「リストのどれにもまるで手をつける気になれず、ゴロゴロしているだけで1日が終わってしまう」と嘆く人たちを、私はたくさん見てきました。

そんな人たちに、伝えたいことがあります。

「ToDoリストは捨てていい」ということです。

タスクが減っていかないとか、期日に間に合わないときに必要なのは、タスクやリストアップの計画の立て直しではありません。「考え方」を変えることです。どう変えるかというと「現実を受け入れるように変える」のです。

「終わらせられた仕事」だけが「現実に終わらせられる分量」のはずです。

私たちは計画やタスクリストにのめり込む傾向があります。それには、「期待」や「欲望」を込めるからです。

「できなかったリスト」ということは、非現実的で、まともなリストではなかったわけです。できなかったものを「誰でもできて当然のリスト」と勝手に決めつけて、「それすらできなかった私」を批判したり嫌悪したりするのは、まったく意味のないことです。

これらの「できない自分に対する自己嫌悪」や「うまくいかないかもという不安」「締め切りに間に合わない恐れ」などを手放しましょう。

手放すことができたら、心は消耗しなくなります。

今回はこの「心の消耗を手放す方法」にフォーカスして、本書からピックアップして一部紹介します。

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