2024.08.21
SPECIAL TALK Vol.119
昨年に引き続き、今年の夏も来日予定
金丸:さて、昨年はPSGの親善試合の実現に向けて春と夏の2回、日本にお越しいただきました。
オメイヤー:私自身は2002年にフランスチームで1週間、日本を訪れたことがあり、それから20年ぶりの日本でした。4月の滞在は2日間だけでしたが、東京はどこも桜がきれいで、20年前の思い出も相まってとても充実していました。
金丸:それはよかったです。7月から8月にかけては、1週間の滞在でしたね。都内の中高一貫校を訪れて、ハンドボール部の生徒さんたちと交流されました。世界トップレベルの選手たちから直接指導された中高生の方たちは、PSGの皆さんのことを生涯忘れないはずです。そして、ジークスター東京、ハンドボール男子日本代表チームとの親善試合は、国内のファンに強烈な印象を残しました。
オメイヤー:会場の有明アリーナに1万人以上のお客様が来てくださったのは、とても驚いたし、嬉しかったですね。チームとしても、ポジティブな体験ができたと感じています。期間中、選手たちと共に過ごせたのは、シーズン開始に向けていい準備になったし、日本のハンドボール界を盛り上げるお手伝いができたというのも、チームにとって財産になりました。
金丸:そして今年もまた、チームで来日いただくことになりました。ありがとうございます。
オメイヤー:チームもスタッフも全員、2年連続で日本に行けること、日本のサポーターにPSGの試合をまた見てもらえることをとても喜んでいます。今年の試合日程は8月中旬ということで、ちょうどフランスでシーズンが始まる直前のタイミングなんです。日本での試合が、開幕前の最後の2試合になります。
金丸:そんな非常に重要な時期に来ていただけることに感謝します。そして、その前にはパリオリンピックもありますよね。ハンドボール男子日本代表は36年ぶりに自力で出場を勝ち取りました。出場する12チームの中で、日本代表が世界の強豪を相手にどこまで戦えるのかが、注目されています。
オメイヤー:国際大会の中でも、オリンピックは特に難しい大会です。今回は12チームのうち、ヨーロッパ勢が9ヶ国を占め、それ以外は日本、アルゼンチン、エジプトの3チームだけです。ヨーロッパのベストチームがそろった状況なので、日本がベスト8に勝ち残るのは簡単なことではないでしょう。でも、その可能性はもちろんあります。
金丸:オリンピックでの活躍も期待したいですが、オリンピックでの経験を経て、日本のハンドボールがさらに強くなるためには、どのようなことが必要だとお考えですか?
オメイヤー:国際的な舞台で、ハイレベルな試合の経験をたくさん積むことが必要じゃないかと思います。オリンピックをはじめ、世界レベルの試合でしか得られないものがありますから、そうした試合を繰り返し、慣れることが成長につながるのではないでしょうか。
金丸:そういう意味でも、昨年と今年の2年連続でPSGと試合ができることは、選手たちにとって大きな糧になるはずです。日本のレベルアップのためにも、今後も継続しないといけませんね。私はジークスター東京を日本で最も観客が呼べるハンドボールチームにしたいし、選手から「入りたい」と思ってもらえるチームにしたい。そして、日本ハンドボール協会の会長として、ジークスターだけでなく、日本の代表チームを世界で通用するチームにしたいという夢があります。
オメイヤー:金丸さんの思いの強さは、私たちにも伝わっています。チームや代表を強くするというのは時間がかかることですが、私たちが力になれるのであれば、これからもコラボレーションを続けていきたいと思います。
金丸:とても心強いです。「世界一のPSGを日本に呼びたい」と思い、勇気を出してドアをノックして本当によかった。GMがオメイヤーさんだったことも、我々にとっては幸運でした。日本のハンドボール界の発展を考えると、非常にインパクトがある出会いだったと思っています。それに日本のスポーツビジネスは、大半が収益化できていないのが現状ですが、その分、伸びしろは大きい。今後のスポーツビジネス全体の発展のためにも、スポーツのエンターテインメント性を最大限に引き出し、ファンを魅了し続けているPSGから学ぶことはたくさんあります。たくさん学んで、吸収していかないといけません。
オメイヤー:スポーツもビジネスも、思いどおりにいかないことはたくさんあります。私自身、チーム運営をする中で様々な壁にぶち当たってきました。残ってほしい選手が離れていくこともあれば、スカウトしたい選手が来てくれないこともある。でも、解決策は必ず見つかります。大事なのは、失敗の経験をマイナスのままにするのではなく、同じ失敗を繰り返さないようにポジティブに変えること。お互いに協力して乗り越えていきましょう。
金丸:現役時代から前だけを見てきたオメイヤーさんらしいお言葉です。常にポジティブに、攻めの精神を忘れずに選手たちを支えていこうと決意を新たにしました。今日は本当にありがとうございました。
【SPECIAL TALK】の記事一覧
2025.03.21
Vol.126
~「できない」「分からない」の楽しさを伝えたい。万博プロデューサーとして想いを「クラゲ」に込める~
2025.02.21
Vol.125
~卒業して気付いた「まだまだ何でもできる」。元アイドルの肩書に縛られず、自由に挑戦を続けたい~
2025.01.21
Vol.124
~丹後を日本のサン・セバスティアンに。地方の「お酢屋」がまちづくりを考える~
2024.12.20
Vol.123
~モデルから放送作家へ。異色の経歴は恐れずに踏み出した証拠~
2024.11.21
Vol.122
~自分の体を認めることが、自分を好きになるための第一歩になる。~
2024.10.21
Vol.121
~スポーツの喜びをより多くの人が体験できるよう、これからも挑戦はやめない。~
2024.09.21
Vol.120
~日本の農業が続くための仕組みを作り、アップデートできるよう挑み続ける~
2024.06.21
Vol.117
~1杯で幸せになる利他的なコーヒーを目指して~
2024.05.21
Vol.116
~多くの人の期待と希望を背負う街づくりほど、面白い仕事はない。~
2024.04.19
Vol.115
~この楽器だからこそできる表現を。歴史ある箏を武器に世界を目指す~
おすすめ記事
2024.07.20
SPECIAL TALK Vol.118
~歌舞伎役者を夢見た少女だから、歌舞伎役者の母としてできることがある~
- PR
2025.03.31
結婚1年目から、激務のせいでギスギス…。崩壊寸前のパワーカップルを救ったアイテムとは?
2024.05.02
日本酒好きな彼女とのデートにおすすめ!ゆったり落ち着けるカウンター和食3選
2023.07.19
ハラスメント探偵~通報編~
商社の花形部署に異動が決まり、喜んでいたのも束の間…。26歳男性がわずか数ヶ月で休職した理由
- PR
2025.03.31
えっ、あの“ミャクミャク”の部屋に泊まれる!?どっぷり万博に浸れる、いまだけのホテルステイとは…
2023.09.13
ハラスメント探偵~通報編~
地方へ転勤したときに孤独を支えてくれた女性に告白…。そこで彼女が言い放った言葉とは
- PR
2025.02.12
【豪華プレゼントが当たる】「所有欲が掻き立てられます…」人気セレブ夫婦が魅了された“マセラティ”の車とは
2015.08.10
話題の企業の仕掛人たちがリアルに通い詰める常連店8選
- PR
2025.03.27
7種類ものフレーバーが楽しめる! この春、台湾生まれのフルーツビールが話題!
- PR
2025.03.28
ほろ酔い美女の正体とは!?17LIVEの人気ライバー4人を、港区のバーにお連れしてみたら…
東京カレンダーショッピング
ロングヒット記事
2025.03.19
運命なんて、今さら
初めて彼のマンションを訪れた28歳女。しかし、滞在10分で、突然「帰りたい」と思った理由
2025.03.22
男と女の答えあわせ【Q】
「豊洲に住んでいる」と33歳男が言った途端に、デート相手の女が戸惑ったワケ
2025.03.23
男と女の答えあわせ【A】
「年収800万くらいでもいいかな…」相手に求める条件を妥協したつもりの30歳女の大誤算
2025.03.17
1LDKの彼方
「何もないって言われたけど…」彼氏が他の女と連絡を取っていたことが発覚。30歳女は思わず…
2025.03.20
TOUGH COOKIES
「幸せそうな彼女がなぜ?」SNSで悪質コメントの犯人を突き止めたら、意外な人で…