
~1杯で幸せになる利他的なコーヒーを目指して~
令和のニューリーダーたちに告ぐ
日本における「サードウェーブコーヒー」の旗手とも称される猿田彦珈琲。その歴史は2011年、たった8.7坪の店舗から始まった。
都内を中心に展開されているが、足を運んだことがなくても、缶コーヒー「ジョージア」の監修として名前を聞いたことがある人は多いはずだ。
創業者の大塚朝之氏はもともと俳優を目指し、映画業界で奮闘していた。その大塚氏がどのようにコーヒー業界と出合い、多くの支持を集める猿田彦珈琲を立ち上げるに至ったのか。
その歩みを振り返りながら、コーヒー業界、そして、コーヒー豆を取り巻く世界情勢について聞き、大塚氏の哲学を明らかにする。
金丸:本日は猿田彦珈琲の創業者、大塚朝之さんをお招きしました。お忙しいところ、お時間をいただきましてありがとうございます。
大塚:こちらこそ、お招きいただき光栄です。
金丸:今日の対談の舞台は昨年12月にオープンした新富町の『オルタンシア』です。フレンチをベースにしながら日本の食文化も取り入れ、“凝縮と旨み”をテーマにした食事をいただけるそうです。
大塚:料理もとても楽しみですね。
金丸:食後にはコーヒーも出るでしょうが、実は、私はうちでも猿田彦珈琲を飲んでいます。
大塚:本当ですか!?ありがとうございます。
金丸:コーヒーって、いろいろと耳ざわりのいいうたい文句がありますが、飲んでみると「そうかなぁ」と首をかしげるようなこともあって。その点、猿田彦珈琲はどれも美味しいと感じるんです。
大塚:そんなに褒めていただけるなんて嬉しいです。
金丸:やっぱり大塚さんは、普段からコーヒーをかなり飲まれるんでしょうか?
大塚:味をチェックするときは、1日に100〜200杯飲むのが当たり前です。
金丸:そんなに!?
大塚:あんまり急激に大量に飲むと、低血糖で貧血みたいな症状が出るので、チョコとかを食べて、血糖値を上げながらですけど。
金丸:カフェインで低血糖になっちゃうんですね。
大塚:僕らはしょっちゅうなってます(笑)。だから普段はカフェインを抜くために、あまり飲まないように心がけていて、家だとデカフェの紅茶をよく飲みますね。
金丸:今日は大塚さんのこれまでの歩みを振り返りながら、強く支持される猿田彦珈琲の歴史と、知られざるコーヒー業界の裏側も伺いたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。