2024.01.27
近年、コースイタリアンの人気に火がつき、予約が取れない店が激増した。
2023年、その人気は過熱の兆しをみせ、強い独自性を打ち出す実力店が続々誕生!
イノベーティブ、パスタ三昧、アートなひと皿など…それぞれの強みを生かした、唯一無二のコースが楽しめる店をご紹介。
大切な夜のディナーはもちろん、いつものデートにもおすすめの魅力的な5軒がこちら!
路地裏の小さなビルからは決して想像できない、劇場のようなカウンターが待っている
センスが良くこぢんまりとした店内で出迎えてくれるのは、シェフのヴィットリオ・コッキさんと、パンとデザートを担当する妻の恵子さん。
コッキさんはフィレンツェ出身で、米国、香港、韓国でのキャリアをもち、帰国を機にふたりで初めて店を出すことを決めた。
店内にはイタリアはじめ各地で集めた雑貨やアートが並び、プライベートキッチンに招かれた気分で着席後すぐにほっとできる。
日伊夫婦の無二の世界観に引かれる最新イタリアン
『COCCHI』でいただけるのは、コッキさんの感性で仕上げる日本の旬の食材を使ったコースだ。
「いつも携帯で見ている写真は料理50%で残り50%が腕時計(笑)」と恵子さんが言うとおり、コッキさんの思考は料理中心。日本の職人のような緻密さも魅力だ。
イノベーティブを思わせる計算された美しいひと皿が、イタリアンの新しい扉を開ける
たとえばレタスの前菜には、イチジクの葉を乾燥させてからミルクで煮出して香りをつけたソースをベースに使い、些細なひと手間で新感覚を生む。
日本人にとってもなじみ深い“イタリアンらしい味わい”が守られているという安堵感
一方で鴨のラグーのパスタは、肉肉しいソースが自家製ラガネッレによく絡み、イタリア料理歴約30年の底力を感じる逸品。
イチジクやヘーゼルナッツペーストを忍ばせた「茄子とプロシュート」。
ビーツのピューレとマッシュポテトが添えられた「牛フィレ肉のシチュー」。
肉がほろりと崩れ、ポルチーニのチュイルが秋冬を感じさせる。
個性あふれるコースを飾るにふさわしい“大人のための”デザートがある
最後、デザートの一例は恵子さん作の和栗モンブランで、隠し味のイタリア産ウイスキーにほんのり香るバニラが艶やかだ。
同じウイスキーを合わせて飲めば、洗練のマリアージュが完結。
ふたりにしか作れない独自のコースは、大人を温かくも贅沢な気持ちにさせて帰路に就かせる。
■店舗概要
店名:COCCHI
住所:渋谷区神泉町12-4 アーガス神泉 3F
TEL:070-3322-8808
営業時間:ランチ 11:45~15:00
ディナー 18:30~23:00
定休日:不定休
席数:カウンター8席
フレンチでミシュランの一ツ星をもつ松本一平シェフが手掛けた、「革新と融合」がテーマの店。
厨房を託されたのは、同じくフレンチの経験がある大島孝仁シェフ。ここではその知見を存分に発揮したコース(13,200円)を披露する。
独創的なのは季節によって内容が変わる「カルツォーネ」。
具の構成はフレンチのパイ包みだが見事なイタリアンに昇華。子供の手を印刷したペーパーに乗せて提供する演出も粋だ。
この店の個性は……「大人の遊び心」
「コレド室町」の裏手に構える『Peace』。ビルが立ち並ぶ中、目印は赤と白のピースサイン。
気鋭のシェフが遊び心を詰め込んだ店といえる。
■店舗概要
店名:Peace
住所:中央区日本橋室町1-11-12 日本橋水野ビル 2F
TEL:03-6281-9845
営業時間:ランチ 11:30~(L.O.13:00)
ディナー 18:00~(L.O.20:00)
定休日:火曜、不定休あり
席数:カウンター4席、テーブル10席
さまざまな職人が一丸となって成り立つレストランは、オーケストラと似ている。そんな小川慎二シェフの思いが店名の由来だ。
彼がここで目指すのは日本にいる自らにしか作れない料理。
スペシャリテのトルテッリーニのスープもパルミジャーノや生ハムの皮とともに長崎の焼あごを使用。和と伊の食材を融合させる手腕も見事だ。
コース(16,500円)では、音楽をモチーフにした皿や器にも注目したい。
この店の個性は……「和と伊の融合」
グランドピアノと同じ材質の箱を開ければ、鍵盤をかたどった器に色鮮やかな前菜が。
これから始まる『Orchestra』のコースを象徴する一品だ。
“音楽の街”と称されるエミリア=ロマーニャ州で7年間修業した小川シェフ。
■店舗概要
店名:Orchestra
住所:渋谷区代々木4-1-7 森ビル 1F
TEL:03-6383-4036
営業時間:[一部]17:30~
[二部]19:30~
[三部]20:30~
定休日:日曜、月曜
席数:カウンター8席
「冷製雲丹のカッペリーニ」や「ショートパスタのトルテッロ」など、パスタ三昧のおまかせコース(16,500円)が評判。
「バラエティーの豊富さと自由度の高さがパスタの魅力」と語る藤岡智之シェフは、本場ナポリのレストランでパスタ場を任されていた実力の持ち主。
先付けに切りたての生ハムを載せた揚げパンを、メインには十勝ハーブ牛の炭火焼ステーキを出すなど自在なコース展開も見どころだ。
この店の個性は……「パスタ三昧」
『PRIMO PASSO』のコースの幕開けは冷製のカッペリーニから。
蛤の出汁で麺を冷やす下拵えが美味の秘訣。パスタ三昧のコース運びが魅力。
藤岡シェフは現在31歳。今後の活躍が楽しみ。
■店舗概要
店名:PRIMO PASSO
住所:中央区築地1-5-11 ACN築地ビル B1F
TEL:03-6826-9672
営業時間:[一部]17:00~
[二部]20:30~
定休日:水曜
席数:カウンター8席、個室1(6席)
大皿に美しくレイアウトされた愛らしいアミューズの数々。なんとその数、30品!
このひと皿こそが、この店のシグネチャーメニューだ。
「美味しさと健康をともに味わっていただく」というテーマから生まれた前菜がゆえに、皿の上は野菜が中心。
メニューには食べる順番が書かれてあり、皿自体がひとつのコース仕立てになっている。
窓の外に見える幻想的なタワービューとともに楽しみたい。
この店の個性は……「東京タワー」
目黒の人気店『リナシメント』の姉妹店としてオープンした『GIFT』。
ビルの9階に位置する店内は、東京タワーも望める絶好のロケーション。
厨房に立つのは、『リナシメント』で副料理長を務めた山川大輔シェフ。
■店舗概要
店名:GIFT
住所:港区麻布十番3-10-5 THE CITY 麻布十番ⅡCROSS 9F
TEL:03-6435-3727
営業時間:【月】18:00~21:00
【火~土】ランチ 12:00~(L.O.13:00)
ディナー 18:00~21:00
定休日:日曜
席数:カウンター4席、テーブル6席
「2023年、輝いた店。」特集号が読みたい方はこちらから!
『東京カレンダー』2024年2月号は「2023年、輝いた店。」を特集。今年1年のレストラントレンドを12のトピックに凝縮し、話題の店を完全網羅!
しかも、豪華著名人たちが今年輝いた店に降臨してナビゲート。これを読めば今のレストランシーンのすべてがわかる1冊になっている。
月刊誌『東京カレンダー』は、毎月21日頃の発売です。お近くの書店、コンビニでお求めいただけます。
⇒紙版をお求めの方はこちらから
また、買いに行く時間がない方、近くのお店で売り切れてしまっている方には、インターネットでの購入もお勧めです。
⇒通常版はこちらから
⇒特別増刊はこちらから
⇒アプリでのご利用はこちらから(iOSの方・Androidの方)
※最新版のアプリをダウンロードしてください。
おすすめ記事
2024.10.06
今年の“鍋初め”は、豚の旨みが凝縮された韓国鍋が食べたい!東京で味わえる本格カムジャタンとは
- PR
2024.11.20
銀座で女性と過ごす夜。アイリッシュウイスキーが引き寄せた、2人だけの密やかな高揚とは
2019.01.12
むしろこのカレーを食べるのが目的だ!お楽しみの肉屋の〆カレー5選
2018.06.15
青山なら二軒目のバーも決めておけ!世界のNARISAWAがバーをオープン!
- PR
2024.11.18
総勢100名に当たる!西友&東急ストアで「スプリングバレー」を買って東カレ厳選グルメをもらおう!
- PR
2024.11.21
クリスマスは絶景を望むホテルデートへ!彼女がワッと喜ぶ、とっておきの夜を丸の内で過ごすなら…
2024.04.23
あの『鳥しき』系列の新店が中目黒に誕生!焼き鳥でサクッと飲みたい夜にぴったり!
2022.02.05
東京人気焼き鳥 この逸品を食べに行きたい
焼き鳥界のレジェンド『鳥しき』の新店は、なんと“串”を打たない新たな鳥料理!
2024.06.20
【受付終了】本気と未知のスパイシーが大集結!虎ノ門ヒルズがお届けする特別な食体験「SUPER SPICY SUMMER 2024」イベントを開催
2019.08.11
使い勝手よし。辛党派への手土産に、人気急上昇中のおつまみギフト
東京カレンダーショッピング
『佐藤養助商店』:門外不出の技による、喉ごし滑らかな"稲庭干饂飩"
『かに物語』:ふっくらと肉厚な一本爪が2本入ったフレンチカレー
『西岡養鰻』:特製タレ付き!脂の乗った高品質な鰻を土佐備長炭で丁寧に焼き上げた蒲焼
『マルヒラ川村水産』:ご飯に載せて贅沢いくら丼!1粒1粒に旨みが凝縮された、とろける食感の北海道函館産天然いくら
『North Farm Stock』:北海道産ミニトマト使用!糖度が高く、コクとうまみがたっぷり詰まったトマトジュース
『ル・ボヌール 芦屋』:フリーズドライフルーツにホワイトチョコがたっぷりと染み込んだ新感覚スイーツ
『HAL YAMASHITA 東京』:シルクのようななめらかさ!冷え冷えトロリの新食感"ウォーターチョコレート"