
本格的だけど気軽な料理とワインを楽しむ
※こちらの店舗は、現在閉店しております。
ビストロ コティディアン
Bistrot Quotidien
恵比寿『ル・ビストロ』で須藤亮祐氏がシェフを務めた当時、別のフレンチで働く北野勝也氏は、その味に心惹かれ足繁く通った。
その後、須藤氏が自店を開くにあたり、縁あってふたりは共に働くことに。それが現店である。
須藤氏はガストロノミーに憧れて渡仏するも、パリの日常に溶け込み、愛されるビストロを体感して、自身の方向性を決めた。
「長い日々を経て残る定番には、それだけの理由と意味がある」と須藤氏。フランス各地の定番郷土料理を、味わい、ボリューム含めて「そのままのスタイルで」提供する。合わせるワインは、全面的に信頼された北野氏が選ぶ。
「ある時、お客さまに『中心のないリストだ』と言われました。これは褒め言葉ですよ、私には」
まっすぐなシェフとクセを隠し持った給仕長。その組み合わせもまた、パリの空気感を思わせる。
ルーナ ピッコラ
トラットリア コリーナ・ピッコラ
三軒茶屋の小さな商店街の入り口に、ワイン樽。夕暮れ時、自宅へと向かう人々の足を少しだけ留まらせる店がある。うなぎの寝床な店はカウンター6席。壁際のカウンターにも椅子はあるが、混めばスタンディングとなる。
シェフ・原田浩史氏が心がけているのは、安心できるおいしさ。
「安くて、ワインに合う親しみやすい料理をお出ししたいんです」
店長の熊谷貢氏が選ぶワインはイタリアを中心に、フランスやニューワールドまで多彩。グラスは最低でも、日に10種は揃える。
「わざわざ来る店でなく、暮らしの中に自然にある店にしたい」
東日本大震災が起きた日、大変な思いをして帰宅してきた人々が、次々と店に立ち寄った。「ひと息つきたくて」。開業4ヵ月。もう店は、街の住民の心の寄りどころになりつつある。「いつものふたりの味と顔に会いたくて」。