2024.01.03
東京タワマン族 Vol.14高いステータスを持つ者の代名詞の1つともいえる、都内の高級タワーマンション。
港区エリアを中心とした都心には、今もなお数々の“超高級タワマン”が建設され続けているが…。
では果たして、どんな人たちがその部屋に住んでいるのだろうか?
婚活中のOL・美月(28)と、バリキャリライフを楽しむアリス(28)。2人が見た“東京タワマン族”のリアルとは…?
2024年も頑張りましょう。昨年2023年のヒット小説総集編、「東京タワマン族」一挙に全話おさらい!
第1話:気になる彼の家で、キッチンを使おうとして…。お呼ばれした女がとった、NG行動とは
「あぁ〜、いいな。私は年内に結婚して、こういう素敵な場所に絶対に住むんだ!」
鼻息荒く話す私を見て、アリスは笑っている。
「それ、去年も言ってなかった?」
「今年は本気なの」
そんな会話をしているうちに、私たちは今日の目的地へと辿り着いた。
仙石山にそびえ立つ、47階建ての美しい佇まい。レストランやオフィスも入居する有名なタワマン。そんな場所で開催された今日のホムパが、すべての始まりだった。
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第2話:気になる彼との初デート。食事を終えて店の外に出た直後、男が放ったまさかの一言は…
34階にある海斗の部屋から見える夜景は素晴らしくて、彼とワイングラスを傾けながら「私もいつかここに住むのかな…!」と胸が高鳴っていた。
今日で海斗の自宅を訪れたのは、何度目だっただろう。
赤坂の一等地にありながら広々とした造りのエントランス。入るたびにお辞儀をしてくれるコンシェルジュ。それらに相応しい女になれたと思っていた。
でも結局、彼は私に対して「付き合おう」という言葉を言ってはくれなかったのだ。
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第3話:家賃120万のタワマンに招かれたけど、なんだか落ち着かない…。女が感じた“居心地の悪さ”の正体は…
「里香すごいね」
「うん、すごいよ。正真正銘のセレブだね」
しかし興奮気味の私とアリスとは対照的に、彼女は平然としている。
「そう?この景色も毎日見てたら当たり前になってきて、飽きてくるよ」
「なんて贅沢な…」
そんな会話をしながらしばらくして、私はふと気がついた。そういえば、旦那さんの姿がない。今日は日曜なのに、もしかしたら私たちのために遠慮して家をあけてくれたのだろうか。
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第4話:たった年収1,000万ぽっちなのに、家賃50万超えの有名タワマンに住む男。その意外なカラクリとは
今日、美月とお邪魔することになったタワマンの家主は、雄二さんという男性らしい。美月が以前、参加したお食事で知り合った人だそう。
ただ美月も、彼がこんなに立派なタワマンに住んでいるとは、住所を聞くまで知らなかったらしい。
「…ここ、初めて中に入るかも」
「アリスも?私も初めてだよ。意外に来たことないよね」
そんな会話をしながら警備員さんに会釈をし、大きな絵画が掲げられたロビーを通過していく。…この場所で、今までの“タワマン族”とは違う種類の人に出会うことになるなんて。このときの私は想像もしていなかったのだ。
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第5話:慶應卒・外銀勤務の28歳女。「自分の人生、完璧だ!」と思っていたけれど、意外な落とし穴が…
再開発が進むこのエリアは、来るたびに新たな発見があって面白い。
私が学生だった頃は、まだまだ古い建物も多かった印象だけれど…。今ではすっかり様変わりし、新たな流行の発信スポットになりつつある虎ノ門。
虎ノ門ヒルズ駅もまだ作っている途中だし、工事中の土地も多い。
― 10年後、このエリアは全然違う表情になっているんだろうな。
まだ見えない未来に思いを馳せながら、エスカレーターで2階へと上がる。大きなオブジェのある芝生を通り抜け、本日のレジデンスへと向かった。
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第6話:「下心はないから」と言われ、デート2回目で彼の部屋へ。しかしたった1時間で帰宅した、まさかの理由
タワマンに住む独身男性が集まるホムパなんて、楽しいに決まっている。私は「お呼ばれしたときにはアリスを誘おう」なんて1人で考えていた。
しかし、事態は意外な方へと動き始めたのだ。
「よければ、この後ウチ来る?全然下心とかはないんだけどさ。家に結構いいウイスキーがあって」
「家ですか…」
今日で会うのは2回目の康平さん。いつもだったら、絶対に行かないけれど…。
なぜか彼だったら、仮に今夜このまま部屋へ遊びに行っても、本当に何も起こらない気がした。
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第7話:机の上に並ぶ“アレ”を見てビックリ…!彼の家まで行った女が「この人とは付き合えない」と確信したワケ
今日は以前、知人に紹介してもらった宗介さんという男性のホムパへお呼ばれしている。
バツイチで45歳だという宗介さんは、彼女募集中だそう。そこで彼氏のいない私に白羽の矢が立ち、彼のことを紹介されたのだ。
第一印象は、穏やかな人。まだ出会って数回しか会っていないけど、悪い人でないことだけは確実だった。
そして宗介さんから送られてきた自宅の住所がタワマンだったこともあり、私は美月を誘うことにしたのだ。
でも知り合った経緯などを話していると、美月は急に遠慮し始めた。
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第8話:彼の部屋で「お泊まり用の化粧品を置いていってもいい?」と尋ねたら…。男が放った、ゾッとする一言
衛さんと出会ったのは、学生時代の友人である桜からの紹介だった。
桜は昔から年上が好きで、今の彼氏は二回りくらい年上だという。その彼氏の後輩が「誰か紹介してほしい」とのことで、私が呼び出されたのだ。
今年で45歳になるという衛さんは、想像していたよりずっと若く見えた。でも年上の経営者らしく落ち着いていて、その雰囲気が私には心地良かったのだ。
「美月ちゃんは、可愛いね」
何をしても、どんなときも「可愛いね」と言ってくれる衛さん。今思うと、私のことを娘のような気持ちで見ていたのだろうか…。
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第9話:医療系ベンチャーを立ち上げた28歳の経営者。婚約中の彼女と、何年経っても結婚しないワケは…?
「最近はもう、誰を好きになればいいのかわからなくて」
「わかる。なかなかいないよね~」
そんな会話をしているうちに、駅から徒歩1分の場所にそびえ立つタワマンの入り口にたどり着いた。
この日のホムパに参加した私は、心底驚くことになる。なぜなら意外にも、この会に素敵な独身男性がたくさん揃っていたからだ。
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第10話:食事会中、ボディタッチが激しい婚活女子にモヤモヤして…。独身・彼氏ナシの28歳女が放った衝撃の一言
「はぁ…。綺麗だな」
そんな桜の美しさに見惚れていると、女性の甘ったるい声が背後から聞こえてきた。
「え〜、弁護士さんなんですか?すごい♡カッコいいですね」
ふんわりとしたワンピースを着ている女の子は、さっきから大我さんのお友達だという弁護士の彼に夢中だ。軽いボディタッチとともに笑顔で対応している彼女を見て、不意に私は胸がザワついてきた。
― 私も、彼女と同じなのかな…。
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第11話:外銀勤務で年収5,000万を稼ぎ出す、38歳の妻。そんな女が離婚後、1億円かけて手に入れたものとは…?
満開のシーズンは綺麗なんだろうなと思いながら、私たちは今日お邪魔するタワマンを見上げた。都営大江戸線の六本木駅から徒歩3分。東京ミッドタウンからは徒歩2分ほどだ。
美月とともに橋を渡り、幸せそうな家族たちが歩く公園を通り過ぎてエントランスへと向かう。
「うわぁ、素敵すぎる…!」
自動ドアが開くと同時に、私たちは思わず息をのんだ。一面の窓からは燦々と光が差し込み、開放感あふれるロビー。天井のデザインも印象的だ。
「ねえ、こんなとこに住める人ってどんな人なの?」
「それがね、今日の家主って…」
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第12話:「稼ぎのいい男を捕まえてタワマンに住む!」と甘えたことを言っていた28歳女。婚活がうまくいかず…
街が人を作るのか、人が街を作るのか…。
どちらが先なのかはわからない。でもエリアによって特徴がある。それと同じように、どんな家に住むのかで人間性が変わっていく部分も多少はあると思う。
「『どこ住んでるの?』って聞かれたときに『白金です』って言えると、なんかオシャレだよね」
「わかる〜!ちょっとワンランク上って感じがするよね」
2人でクスクス笑っていると、ようやく家主がやって来た。
第12話の続きはこちら
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Vol.12
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