2023.09.28
我が家のエンジェル係数 Vol.3子どもが2〜3歳ともなると多少の物心がつき、遊び友達をほしがる。
親からしたら目が離せない時期を脱却し、わずかな余裕が生まれるタイミングだ。
世の中に3学年違いのきょうだいを持つ家庭が少なからずいるのは、そうした事情もあるのかもしれない。
今回の『我が家のエンジェル係数』では、3兄妹を持つ家庭の教育明細を紹介していく。
取材・文/風間文子
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「世帯年収2,500万超えでも、教育費が足りないかも」と悩む家族。その理由とは?
不況の煽りを受けて年収は大幅ダウン
今回取材に協力してくれたのは都内在住の赤松利伸さん(仮名、65歳)だ。現在、仕事は一線から退き、趣味のアウトドアに時間を割いている。
「先日も同世代の知人と、九州の川をカヤックで下ってきました。広い青空の下、雄大な景色を眺めながら己の小ささを知る。とても有意義な時間でした」
そんな彼と妻・香苗さん(仮名・60歳)の間には3人の子ども(祐也くん、美咲さん、綾さん、いずれも仮名)がいる。
特徴的なのは子ども3人が3学年差であること。ただでさえ教育費がかかるうえに、場合によってはトリプル受験という可能性もある家族構成だ。
今回、赤松さんには子どもたちが自立するまでを振り返ってもらったが、決して家計に余裕があるわけでもなかった。
赤松さんは2000年代に大手企業からベンチャー企業へ転職しており、同時期に都内に家も購入している。借入金額は3,000万円で35年ローンだ。
加えて年収も転職直後こそ1,000万円前後だったが、長男の祐也くんが大学受験をする直前には不況の煽りを受け、その額は約650万円に…。
それでも彼は家のローンを払いながら、3人の子ども全員を私立の大学に入れ、卒業までさせた。
ある年の、赤松さん一家の支出内訳
一体、どのように家計をやり繰りしていたのだろうか。さっそく、赤松さん一家の支出内訳を見ていこう...
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